「今ではない」新時代の名将シャビ・アロンソはなぜレバークーゼン残留? 3冠現実味も「プレッシャーをかけないで」

ブンデスリーガ首位独走中のレバークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督が、自身の去就に関して想いを伝えた。英紙『Daily Mail』が報じている。

現役時代はリバプール、レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘンと各国のビッグクラブで活躍した42歳の元スペイン代表MFは、昨季の途中からレバークーゼンで指揮。よもやの降格圏に沈んでいたチームを見事に立て直すと、今季は開幕から全公式戦で無敗を継続させ、リーグ11連覇中の古巣バイエルンに現在16ポイント差をつけている。

その確かな手腕からステップアップが取り沙汰され、それぞれユルゲン・クロップ監督、トーマス・トゥヘル監督が今季限りで退任するリバプール、バイエルンが新天地候補に挙がっていたが、先月29日にレバークーゼン残留を明言。去就問題が一段落していた。

いったいなぜ3季目突入を決断したのか。X・アロンソ監督は4月11日のウェストハム戦(ヨーロッパリーグの準々決勝・第1レグ)を前に、「理由はたくさんある」と語った。

「この1年間、私たちはチームを作り、ここで素晴らしいスピリットを築いている。多くの理由があったし、多くの選手がいた。シーズンはここまで素晴らしいものになっているし、これからも一緒にやっていきたい。私はその一員だと感じた。1年が経って、(退任は)このタイミングではないと感じた。だから私はこのチームにコミットしているんだ」

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快進撃を続けるレバークーゼンは、DFBポカール(ドイツ杯)も決勝まで勝ち進んでおり、3冠が現実味を帯びている。ただ、青年指揮官は監督歴と年齢に反し、いたって冷静だ。

「ブンデスリーガ、ポカール、ヨーロッパリーグでチャンスがあるが、3冠を語るにはまだ早い。多くのプレッシャーをかけるのはやめよう。明日はウェストハムと対戦する。トップチームだ。カンファレンスリーグのチャンピオンで、ヨーロッパで素晴らしい経験を持つ。トップ選手、トップ監督がいる。良い試合になるだろう。我々のプラン通りになるよう祈ろう」

ちなみにクロップ監督は、今をときめくX・アロンソが自身の後任候補から外れた後、「私も彼と同じような決断をしてきた。それに対して、後悔はない。シャビはレバークーゼンで素晴らしい仕事をしている。チームをさらに団結させる可能性もあるだろう。いつだってそれができるわけではない。彼の望みは理解している」と熱いエールを送った。

新世代の名将は、レバークーゼンをさらなる高みへ導けるか。来季はチャンピオンズリーグでの躍進にも大いに期待だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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