中国、工業分野の設備更新実施計画を発表

中国、工業分野の設備更新実施計画を発表

重慶市大足区にあるエレベーターなど昇降装置のメーカー、施密特(Schmidt)電梯の生産ラインで、ロボットアームを操作して生産に当たる作業員。(2月22日撮影、重慶=新華社記者/唐奕)

 【新華社北京4月11日】中国工業情報化部など7部門はこのほど、「工業分野の設備更新を推進する実施計画」を共同で発表した。ハイエンド、スマート、グリーン(環境配慮型)、安全を工業分野における設備更新の重点方向とした。

 計画は、2027年までに工業分野の設備投資額を23年比で25%以上増やし、一定規模(主要業務の年間売上高2千万元、1元=約21円)以上の工業企業のデジタル化研究開発設計ツール普及率と重要プロセスの数値制御(NC)化率をそれぞれ90%以上、75%以上にするよう求めている。工業の発達する省や都市、重点パークにおける一定規模以上の工業企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を全面的に推進し、イノベーション製品の普及と活用を急ぎ、先進的な生産能力の割合を継続的に高めるとした。

 中国は工業大国であり、23年の工業増加値(付加価値額)は39兆9千億元と、国内総生産(GDP)の31.7%を占めた。製造業の増加値が世界に占める割合は30.0%を上回り、14年連続で世界首位に立つ。23年末時点の一定規模以上の工業企業の総資産は167兆元を超え、産業用ロボットの保有量は世界の3分の1を占め、新設の発電設備容量は世界全体の半分以上を占め、風力発電など新エネルギー発電の設備容量は数年連続で世界首位を維持している。新型工業化の着実な推進に伴い、工業分野の先進設備に対する需要は持続的に増加し、大規模な設備更新の重点分野となっている。

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