信越化学の新工場、第1期で80人雇用 社長が表明、「半導体材料の一大拠点に」 群馬・伊勢崎市

記者会見する(左から)山本知事、斉藤社長、臂市長=11日、群馬県庁

 群馬県伊勢崎市に新工場を建設する信越化学工業(東京都)の斉藤恭彦社長は11日、群馬県庁で記者会見した。建設地に選んだ決め手について、誘致に当たった県や市の対応の速さを評価。2026年までの完成を目指す第1期の新工場で、80人程度の雇用を見込んでいると明らかにした。

 新工場は伊勢崎南部国領産業団地に整備し、半導体材料を生産する。第1期の投資額は約830億円。

 斉藤社長は建設地に選んだ理由として「安中市に主力工場があるというなじみもあったが、知事のリーダーシップや関わった方々の対応の速さ、柔軟さがあった」とし、用地確保や造成スケジュールでの地元協力に感謝した。半導体需要が世界的に高まる中、事業を進める上でのスピード感の重要性を強調した。

 東京都内や、安中市にある工場からアクセスしやすいこと、災害に備えたBCP(事業継続計画)の点からも高い評価をしたという。

 斉藤社長は新工場に研究開発機能を持たせたいとし「2期、3期(工場)と取り組み、半導体材料の一大拠点にしていきたい。群馬県から世界の顧客に一日も早く供給したい」と述べた。

 会見には山本一太知事と臂泰雄市長が同席し、工場新設を歓迎した。

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