アニメ『ザ・ファブル』原作特有の語尾「──」の“再現度”にファンから称賛の声「セリフに──が見える」

累計発行部数2,400万部、南 勝久による同名漫画を原作としたTVアニメ『ザ・ファブル』第1話が4月6日(土)、日本テレビ系にて放送された(よる12時55分〜)。本作は裏社会でも恐れられる殺し屋・通称“ファブル”が「普通の生活」を送ろうと奮闘するアクションコメディ。過去には岡田准一主演での実写映画化もされており、アニメ化が発表された際にはX(旧 Twitter)でトレンド1位を獲得するほどの話題作。第1話を見たファンからは「30分があっという間」「ファブル最高ww」と喜びの声があがったほか、原作で多く見られた特徴的な語尾「──」の“再現度”が高いと話題に。「声優ってすごいわ」「空気感がちゃんと表現されててすごい」と称賛されている。

(以下、アニメ最新話までのネタバレを含みます)

◆第1話「お引っ越し」

野球、サッカー、武道、数学、科学、絵画、音楽…。あらゆる分野に天才と言われる人たちがおり、それはもちろん“裏社会”にも存在する。これは、そんな男の少し風変わりな物語──。

“最強の天才殺し屋”と謳(うた)われるその男は、この日も仕事に従事していた。人身売買に手を出したヤクザ一家を襲撃し、組員を1人ずつ始末していく。転がる骸(むくろ)に外傷はほとんどなく、ただ額に一発の銃弾を受けていた。“辛うじて”、首元に銃撃を受けた眼鏡のヤクザが声を絞り出す。「おまえが…“ファブル”か…」。殺し屋の男は大きく舌打ちをする。「おまえらが勝手にそう呼んでるだけだ──俺はただ殺すだけの──プロだ!」。目出し帽から鋭い眼光をチラつかせると、ファブルは愛銃『NIGHTHAWK CUSTOM(ナイトホークカスタム)』の引き金を引いた。

「どんな敵でも6秒以内で倒せ」と訓練を受けていたファブルは迅速に“仕事”をこなす

黒塗りの車に乗り込んだファブルは、“運転手”の女と共に現場のマンションを離れる。付近の住民が通報したのだろうか、数台のパトカーとすれ違った。街の喧騒(けんそう)とは裏腹にファブルは後部座席で手をたたいて笑っている。テレビのバラエティー番組に、大好きなお笑い芸人“ジャッカル富岡”が出ていたのだ。「5人も6人も殺して──よくそんなに笑えるわね」。女はその“いつもの光景”にすっかり呆(あき)れていた。車が波止場に寄ると、ファブルは“仕事”に使った銃のバレルを海へと投げ捨てる。“証拠隠滅”。これも、いつもの光景だった。

ジャッカル富岡

「ごくろうだったな〜。ま──すわれ!魚焼けてるぞ」。電気もつけない薄暗い部屋で、組織の“ボス”が言った。囲炉裏の炭火がパチパチと小さく跳ね、ときおり影を揺らしている。ボスは続けた。自分の現役時代と違い、最近は監視カメラも多く“やりにくくなった”と。ファブルが現場に出て6年、ヤクザや政治家など71人を始末してきたが「今年はやりすぎた」と…。

「──で?次はいつ頃?」。ファブルが尋ねると、ボスは首を横に振った。「しばらく仕事はとらん──今年は殺(や)りすぎた──1年ほど休業して“もぐる” ──」。ボスはこれまでにファブルが稼いだ5000万近くの金をポンと置くと、次なる“ミッション”を命じるのだった。

「知らん土地で初めての事を経験しろ──。臨機応変ってのを覚えたら、おまえはもっとプロになれる!どんな環境、状況でも適応する事が大事だ!いっぺん思いっきり一般人になってみろ──」

“普通に生きる人間”を学ぶ──。プロの殺し屋として一般人に溶け込む事を、ファブルは面白そうだなぁとつぶやいた。だが、一方のボスは口角を下げる。「もぐってる間に面倒は起こすな!」「もし休業中に殺しなんかやってみろ──。俺がおまえらを殺すぞ──!!」。…かくしてファブルは『佐藤明』と偽名を名乗り、組織が昔から契約している大阪の真黒(まぐろ)組の元へと向かうのだった。

相棒の“運転手の女”も『洋子』として共に大阪へさっそく“素人”相手にケンカをしてしまう明をたしなめるシーンもあった

◆原作特有の“間”がアニメで“完全再現” SNSでは“ファブルごっこ”なる遊びも

『ザ・ファブル』はもともと『ヤングマガジン』にて連載され、2023年7月に第二部が完結。2019年と2021年には岡田准一主演の実写映画化もされており、多くのファンを持つ作品だ。そんな中で始まった本作アニメの第1話に、SNSでは「ファブル最高www」「びっくりするくらいマジで体感5分やったな」「思ったよりユルくてクセになる面白さ」と称賛の声が相次いでいる。

中でも声優陣の演技には注目が集まり、「佐藤の声(興津和幸)がかっこよくてよかった」「(洋子 役)沢城みゆき可愛い!あの喋(しゃべ)り方好き」「原作と同じ声と喋り方だった…!」と、喜ぶファンが続出。特に原作漫画で多く見られた語尾の表現「──」については、アニメでどう表現されるのかが期待されていたようで、「『──』っぽい空気感がよく出てるから安心して見れそう」「セリフに──が見える」「あの独特のセリフのノビ感がしっかり入ってて凄い」など、原作ファンもその“再現度”の高さに納得の声をあげていた。

ちなみに、Xでは「(アニメの放送が)2クールだと…24回ファブルごっこで──遊べるぞ──」「なんでTLが──ファブルになってんだよ──」「継続視聴するか、プロとして──」など、自身の投稿に「──」を用いるファンのつぶやきも。またニコニコ動画で配信された無料放送でも、流れる“弾幕コメント”にも「──」が多用されていた。これからの約半年間、SNSには毎週多くの「──」が並ぶ事になるかもしれない。

おでこを指でトントンする明彼いわく“スイッチ”を入れているらしく、この後からは関西弁(?)を話していた

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画像提供:©︎南勝久・講談社/アニメ「ザ・ファブル」製作委員会

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