クマ生息調査、交付金対象に 今月、「指定管理鳥獣」へ追加

クマによる被害対策に関して開かれた、環境省などの連絡会議=11日午後、環境省

 昨年度に過去最多の人的被害をもたらしたクマについて、環境省は11日、警察庁や農林水産省などと連絡会議を開き、捕獲や調査を国が支援する「指定管理鳥獣」に今月中に追加することを報告した。都道府県による個体数調査や、市街地への出没対策支援などを、交付金の支給対象として検討していると説明した。

 連絡会議は、冬眠明けのクマが活動範囲を広げる春に合わせて開催。警察庁の担当者は、現行の鳥獣保護法が市街地での猟銃使用を禁じているため、人里にクマが出没した際に混乱した事例を報告した。

 環境省によると、昨年度はクマによる人的被害が198件、死者6人を含む219人。

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