不適切受給は32件101万円 元西宮市議・大石氏の政活費、法人交通費を二重取り 議会事務局が認定 兵庫

西宮市役所=西宮市六湛寺町

 元兵庫県西宮市議でNPO法人「日本防災士会」(東京都)の副理事長を務めていた大石伸雄氏(75)が、政務活動費(政活費)と法人からの交通費を二重で受け取っていた問題で、西宮市議会事務局は計101万1530円が不適切な受給だったと認定した。

 議会事務局は書類を保存している2017年度から、大石氏が市議選で落選した昨年4月までの政活費の収支報告書を調査。会議や研修名目などの旅費の請求が67件あり、法人に照会すると、32件の二重受給が判明した。議会事務局には領収書を提出していたが、法人からは領収書なしで受け取っていたという。

 議会事務局が認定した32件について、大石氏は今年3月18日に収支報告書を訂正。西宮市議会の政活費は年額144万円が上限で、大石氏は調査のあった全ての年で上限額を超えて申請していた。上限を超えた分は本人の持ち出しとされるため、議会事務局は同日付で差額の計61万5991円について返還請求した。4月11日時点で大石氏からの返済はないという。(土井秀人)

© 株式会社神戸新聞社