【泊まった人だけが見られるこぼれ落ちそうな星空】「死ぬまでに見るべき世界の絶景13選」に選ばれた秘境「青ヶ島」<キャンプレポート編>

上陸できるか、そして帰れるかは運次第。絶海の孤島・青ヶ島に行くなら4月がおすすめです(撮影:猪俣慎吾)

どうもこんにちは。

誰が呼んだか「絶景キャンプフォトグラファー」こと猪俣慎吾です。

アウトドアライフも一層盛んになってくるこの季節。巷では「選ばれしものしか上陸できない」なんて言われている日本の秘境「青ヶ島」に行くなら、春がベストシーズンです。

その理由を解説した前編に続き、後編では実際に青ヶ島で体験したキャンプをレポートします。

では、いきますよ!

■独特な調理法「地熱釜(ひんぎゃ)」とは?

キャンプ場はさながらジャングルのような雰囲気

街の中心部で買い出しを終えて、カルデラの内輪山にある「青ヶ島キャンプ場」へと向かいます。

キャンプ場にはオオタニワタリなどが生えていて、南国の雰囲気が漂います。ふと周りを見渡すと、外輪山の山々がキャンプ場を取り囲んでいて、ここが日本とはとても思えないような風景が広がっています。なんだか絶海の南国の無人島に来たかのような気持ちにもなりました。

キャンプ場にはトイレや炊事場をはじめ、基本的な設備が揃っています。それだけでもありがたいのですが、なんと青ヶ島ならでは『地熱釜』がキャンプ場の近くに備え付けられています。空いていれば、誰でも24時間利用可能です。

使い方はとても簡単で、温めたいものを釜の中に入れて蓋をして、蒸気口の弁を解放します。あとは置いておくだけで蒸し料理が完成! 簡単でしょ?

よく使われる食材としては、じゃがいも、卵、くさやだそうです。蒸し上がったら島特産の「ひんぎゃの塩」で食べると、体が芯から温まって美味でしたね。

自分が今回使ったのは、カレーとパックごはんとじゃがいも。30分くらい放置しましたが、なんの問題もなく温められていて美味しくいただきました。青ヶ島でキャンプする時は、火器類はなくても良いかもしれませんね。天然の釜はありがたいの一言です。

■珍しい地熱サウナ施設もあり

キャンプ場にあって嬉しいものと言えば入浴施設ですが、この青ヶ島キャンプ場は歩いてすぐの場所に入浴施設『ふれあいサウナ』があります。

これも地熱を利用した入浴施設で、お風呂もありますが、珍しい地熱サウナもあります。自分は4セットくらいやりましたが、ドライサウナと違って芯から温まるような感覚です。キャンプ中に時間があれば、ぜひ利用してみてください。

■絶海の孤島=星空観測にも最適

青ヶ島は絶海の孤島なので、都会からかなり離れていて町の灯りも限りなく少なく、星空観測にも優れている場所。快晴になれば、満天の星空が空を埋め尽くします。

夏になれば、天の川が天空の橋のように東から西へ広がっています。東京とは思えないほど圧巻の星空なので、青ヶ島を訪れる際には忘れずにお楽しみにしてください。忘れられない体験になるはずです。

<絶景キャンプフォトグラファーのおすすめポイント>
・世界的に珍しい二重カルデラの島!
・食材などのお買い物は「十一屋商店」へ。お土産も売ってます。
・青ヶ島最高峰の大凸部頂上からの景色は圧巻の一言。
・お昼は地熱釜で肉や野菜や魚を温めて「ひんぎゃの塩」で食べてください。
・夜は快晴になったら星空観測を!

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