衝撃の事実……アマチュアがちゃんと打てるのは7番アイアンから!? 6番ですら危ういことが明らかに!

ダウンブローに打つと芯に当たるので、ロフトなりに球が上がってレベルブローよりも飛距離が出る。PWからSWの間の距離は、スイングの大きさやスピードは変えずにロフトを立てて捉えることで打ち分けるという。ダウンブローに打つことでキャリーもトータル飛距離も一定の階段ができ、番手による球の高さの差も少ない

アマチュアには5番アイアンを打ちこなすのは難しい、というのはかなり昔から言われてきた話。アイアンセットは6番からが主流になり、5番アイアンの代わりになるUTのラインナップも増えてきた。だがそれと同時に、アイアン製造の技術も進歩し、5番もやさしくなっているはず。もしかしたら、ちゃんと打てるのでは? ということでプロとアマにアイアン全番手を打ってもらい、飛距離の階段をチェックした。

調査の結果、プロは番手間の距離の階段が、キャリーもトータル飛距離もほぼ一定だった。それに対しアマチュアの鈴木さんは、トータル飛距離では一定の階段ができているが、長い番手でキャリーの階段が詰まっていた。

【アマ鈴木さんのアイアン飛距離の階段】
5番アイアン キャリー152.5Y トータル177.1Y
6番アイアン キャリー149.2Y トータル167.4Y
7番アイアン キャリー142.3Y トータル156.7Y
8番アイアン キャリー133.6Y トータル145.8Y
9番アイアン キャリー123.3Y トータル134.3Y
PW キャリー113.0Y トータル122.6Y

「普段ラウンドではトータル飛距離を基準に番手を選んでいたので気付きませんでしたが、5番から7番のキャリーがこんなに詰まっているとは思いませんでした」と言う鈴木さん。これに対し飯沼は、「ランの距離は傾斜や地面の状態で変わるので、アイアンでグリーンを狙うときはキャリーを基準に番手を選ぶのが正解です。アマチュアで5番6番7番アイアンのキャリーの距離が近い人は多いですが、その主な原因は打ち方にあります。5番や6番はロフトが少なく長さもあるので、ほとんどのアマチュアはきちんと打ち込めていません。しかし、アイアンはどの番手もダウンブローに打たないとフェースの芯に当たらないので、レベルブローに打つと初速が落ちてしまうのです。ヘッドスピードが40m/s以上あって5番や6番が苦手な人は、しっかり左に体重移動をしながらダウンブローを意識して打つと、ナイスショットが増えて適正なキャリーが出ますよ」(飯沼)

今回はアマチュア1人の結果だが、大多数に同じ傾向が当てはまるとも。5番が打てるどころか、6番も危ういという結果は衝撃だ。またUTが1本増えるのか、なかなか難しい問題である。

プロ:飯沼大輔
いいぬま・だいすけ/1978年生まれ。現在は「Accuracy Golf Studio」で代表を務めている。使用アイアンはプロギア「PRGR 00」ドライバーのHSは47m/s

アマチュア:鈴木 忠さん
すずき・ただし/1969年生まれ。平均スコア96、ゴルフ歴23年、ラウンド数は月4回。使用アイアンはタイトリスト「AP3 718」。ドライバーのHSは40m/s

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