「亡き母の優しさが作品に描かれている」自閉症のアーティスト・石村嘉成さんの描く「動物の親子」に涙する人も【岡山】

色彩豊かな動物画で知られる自閉症の画家・石村嘉成さんの個展が、19日から天満屋岡山店で始まります。その見どころを紹介するシリーズ企画「なぜ今、石村嘉成なのか」。
今回は「フタユビナマケモノの親子」です。

(石村嘉成さん)
「フタユビナマケモノです。こっちがお母さん、こっちが子ども。赤だったり黄色だったりするのが、とてもユニークな色が面白い」

フタユビナマケモノの親子を明るい色彩で描いた嘉成さんの新作です。

(石村嘉成さん)
「お母さん。そして、お母さんの上にのって、暖かい毛皮の中でゆっくりとのんびりと冒険して遊んでいるのが子どもです。(子どもが成長して)重くなってきたらお母さんのお腹から離れて自立して独り立ちしようと。親子の愛情や優しさで独り立ちしようと決意しているところかなと思います」

嘉成さんは、これまでにも、たびたび動物の親子を描きました。

母・有希子さんは自閉症と診断された嘉成さんの療育にひたむきに取り組みましたが嘉成さんが11歳のとき、病で亡くなりました。

嘉成さんの描くゾウの母親を有希子さんと重ねて観る人もいます。

(奥野充子さん)
「言葉が出ないんですけど、お母さんゾウがすごく寄り添っている。子を思う母親像。それがすごく表れているなと思います」

今回の展覧会には動物の親子を描いた新作が並びます。

(石村嘉成さん)
「みにきてください!」

「石村嘉成展 生きものバンザイ!」は、岡山市北区の天満屋岡山店で19日から始まります。午前10時~午後7時(最終入場 午後6時30分)

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