港南・栄区公示地価 全地点で変動率上昇 宅地最高値は大久保1丁目 横浜市港南区・横浜市栄区

国土交通省はこのほど、2024年1月1日時点の公示地価を公表した。港南区、栄区の全68地点(住宅地、商業地、工業地)中、67地点で地価が上昇した。住宅地と商業地の平均変動率は横浜市平均より両区共に下回っている数値となっている。上大岡駅徒歩圏内の「港南区大久保1丁目59番2」が37万7000円で両区の住宅地最高価格だった。

駅徒歩圏は高値

港南区では住宅地33、商業地9の計42地点で調査が行われた。住宅地は33地点で上昇、商業地もすべての地価が上昇した。平均変動率は住宅地が2・5%で横浜市平均に比べてマイナス0・2ポイント。一方商業地は3・7%でこちらも市平均に比べマイナス2・3ポイントとなり、全地点で地価が上昇しているものの、市平均に比べ上昇率は高くない。

港南区の住宅地1平方メートルあたりの平均価格は20万9000円。最高価格は上大岡駅徒歩圏内の「大久保1丁目59番2」の37万7000円だった。続いて、35万円の「最戸1丁目206番1」でこちらも上大岡駅徒歩圏内のエリア。次いで港南台駅近くの「港南台4丁目14番3」が33万8000円と上位3地点は駅近くの利便性が高いエリアが占めた。

一方、価格の評価が最も低かったのは上大岡駅から約3キロメートル離れた「芹が谷4丁目786番49」が14万5000円となっており、最高地点と比べると20万円以上の価格差がある。

再開発影響か

港南区全42地点を変動率順で見ると上位3地点はいずれも商業地という結果だった。変動率1位は「上大岡西1丁目254番1外」の8・6%。このエリアは上大岡C北地区第一種市街地再開発事業が進められており、変動率が市平均よりも高く推移した。次いで港南台駅前の「港南台4丁目1番3外」が6・7%、そして「上大岡西2丁目377番5」が6・3%と続いた。

笠間2丁目「33万」

栄区では住宅地23、商業地2、工業地1の計26地点で調査を実施し、住宅地1地点を除く25地点で地価が上昇。平均変動率は住宅地が1・8%で市内18区で一番低い数値だ。工業地は2・9%とこちらも都筑区と同様の変動率で市内で最も低い値だ。工業地は4・5%という数値だった。

栄区の住宅地1平方メートルあたりの平均価格は17万7000円。最高価格は大船駅徒歩圏内の「笠間2丁目873番6」の33万1000円だった。続いて、本郷台駅に近い「小菅ケ谷1丁目2057番32」が30万7000円。次いで、「笠間3丁目1270番3」の28万円でこちらも大船駅徒歩圏内のエリアとなる。栄区の主要駅である大船駅と本郷台駅の徒歩圏内のエリアが上位3地点を占めた。

栄区の全26地点を変動率順で見ると1位は4・9%の住宅地「笠間3丁目1270番3」で続いて、4・7%の住宅地「笠間2丁目873番6」、次いで工業地の「金井町字大黒面360番1外」が4・5%となった。両区の地価について上大岡西で不動産業を営む石塚不動産(株)の石塚丈雅代表は「駅周辺は需要もあり価格が上昇傾向にある」と分析。

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