60~70年代のファッションにも注目! ソフィア・コッポラの新作映画『プリシラ』の見どころ

エルヴィス・プレスリーの元妻、プリシラ・プレスリーの初恋の始まりから終わりまでを描いた映画『プリシラ』。映画の概要とともに、本作でチェックしたい60~70年代ファッションのポイントを紹介します。

偉大なロックスター、エルヴィス・プレスリーの元妻プリシラ・プレスリーの回想録をもとに制作された映画『プリシラ』が、2024年4月12日(金)に公開されます。

映画『プリシラ』は、60~70年代ファッションも見どころの1つ

監督を務めるのは、フランシス・フォード・コッポラ(映画監督)の娘であり、ファッション・アイコンとしても知られるソフィア・コッポラ。映画『マリー・アントワネット』などを手掛けたことでも有名です。 『プリシラ』は、そんなソフィア・コッポラがシャネルとともに制作したウエディングドレスやヴァレンティノの衣装なども見どころの1つとなっています。

兵役中のエルヴィスとプリシラ

アメリカのロックミュージシャン、エルヴィス・プレスリー(1935年生まれ)は、「ハートブレイク・ホテル」「ラブ・ミー・テンダー」(1956年)などが全米ヒットチャート1位を獲得した後、1958年に徴兵命令を受け、西ドイツにあるアメリカ陸軍基地で勤務していました。

プリシラは14歳のときにエルヴィスと出会う

プリシラ(1945年生まれ)がエルヴィスと出会ったのは、1959年。プリシラはまだ14歳でした。兵役を終えたエルヴィスは、未成年であったプリシラをテネシー州メンフィスに呼び寄せ、エルヴィスの邸宅であるグレイスランドで同居します。

昼間は有名なカトリック系の高校へ

14歳のプリシラにとって、スーパースター・エルヴィスと恋に落ち、特別な存在になるという夢のような現実。両親に約束したとおり、昼間は有名なカトリック系女子高校に通学しますが、エルヴィスを取り巻く魅惑的な世界に足を踏み入れていくうちに、学業はおろそかになっていきました。

エルヴィスの仲間たちとカジノへ

1963年から1968年頃のエルヴィスは、映画出演のため活動の拠点をハリウッドに移さざるを得ず、エルヴィスはハリウッドとメンフィスを行ったり来たり。

プリシラを象徴するヘアメイク

プリシラはそんなエルヴィスが、「髪は黒がいい、メイクはもっと濃く」といえば髪色を黒く染め、美しく毛流れを整えたビッグヘアにし、目元はくっきりとアイラインを引き、つけまつ毛をつけるようになりました。

60年代に流行したミニワンピース

エルヴィスが「柄物は似合わない」といえば、無地の服ばかり買い求める……。未成年のプリシラにとって、10歳年上のスーパースター、エルヴィスの色に染まっていくことは、ごく自然なことだったのかもしれません。

1967年の結婚式

1967年にラスベガスで結婚。1968年に長女のリサ・マリーが生まれました。1968年以降、エルヴィスが歌手活動を本格的に再開すると、数カ月にも及ぶツアーにより、別居生活を余儀なくされます。結婚生活は破綻し、1973年、プリシラが28歳のときに別々の道を歩むことに。

スーパースターとの生活は制約が多かった

作中には、60年代に流行したミニスカートやミニドレスのほか、アメリカで復活したシャネルによる香水シャネルNo.5も登場します。サブリナパンツも注目したい60年代らしいファッションアイテムです。

60年代後半のプレスリー夫妻

60年代後半になると、ヒッピーを発端にサイケデリックファッションが流行。作中のエルヴィスの衣装はキッチュでド派手になり、プリシラの髪色やアイラインはナチュラルになっています。 プリシラの初恋、そしてエルヴィスの人生へと足を踏み入れてからの魅惑と波乱の日々。初恋にピリオドを打つまでの彼女の物語を、ファッションやヘアメイクの変遷とともに、ぜひ楽しんでくださいね。 【作品詳細】 映画『プリシラ』 公開日:2024年4月12日(金) 監督・脚本:ソフィア・コッポラ

松本 英恵プロフィール

カラーコンサルタント歴20年。パーソナルカラー、カラーマーケティング、色彩心理、カラーセラピー、ラッキーカラー(色占い)などの知見を活用し、カラー監修を行う。執筆、メディア出演、講演、企業研修の講師など幅広く活動。近著に『人を動かす「色」の科学』。 (文:松本 英恵(カラーコーディネートガイド))

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