【ノア】清宮海斗が完勝で絶縁宣言も 拳王「1回勝ったくらいで終わるわけねえだろ」

拳王(左)に変形シャイニングウィザードを決める清宮海斗

ノア11日の後楽園大会で、清宮海斗(27)が拳王(39)との〝絶縁〟をかけた遺恨戦を制した。

これまで数々の激闘を繰り広げてきた2人だが、ここに来て清宮が拳王に「気持ち悪い」などと嫌悪感をあらわにし、この日の一騎打ちに絶縁をかけることが決まった。しかし試合決定後も、新人時代の清宮の顔をプリントしたTシャツを製作するなど拳王による執ような嫌がらせは続き、清宮は「めんどくせえんだよ!!」とブチギレする事態に…。嫌がらせに関して機を見るに敏な拳王は、なんとこの大会前にそのTシャツをサイン入りで販売。おかげで会場のあちこちで〝デコせまイガグリ坊主Tシャツ〟を着用したファンが鎮座する、独自の世界観を構築していた。

そんな状況もあって一刻も早く関係を断ち切りたい清宮は、開始早々猛攻を仕掛ける。ゴングと共にヒザ蹴りを打ち込むと、さらに閃光魔術弾で追撃し秒殺を狙った。だが簡単に終わるわけもなく拳王も反撃に出て両雄の意地が激突する一進一退の攻防となる。感情むき出しの清宮は自分から場外戦に持ち込み、倒れた拳王の上にパイプイスを重ねて踏みつけるなどラフ攻撃にも手を染めた。

散々「気持ち悪い」「ダルい」と嫌悪感をむき出しにしていた清宮だが、試合は皮肉にも白熱の好試合になる。会場は両雄の名を呼ぶ声援が飛び交う大興奮状態になったが、終盤拳王のハイキックを側頭部にまともに受けた清宮が〝覚醒〟。目を見開いて仁王立ちし、続いて放たれたミドルキックをキャッチしてドラゴンスクリューで投げ飛ばす。そこへ後頭部に閃光魔術弾を放つと、獅子舞の様に頭を振り乱しながらプロレスLOVEポーズから変型閃光魔術弾を決めて3カウントを奪った。

感無量の様子で両こぶしを掲げた清宮は「これで拳王と完全に決別だ。俺は俺の道を行きます。誰がなんと言おうと俺がこのノアを引っ張っていきます」と宣言。さらに「俺の昔の頃の写真をTシャツにして販売していたみたいですけど。嫌がらせかもしれないけど俺はなんとも思ってないんだよ!」と叫ぶ。続いて最高の笑顔で「そのTシャツにサイン会をこの後しようかな。みんな展示場に集合だ!! みんなで一緒にノアを作っていこうぜ」と叫んで大歓声を浴びた。

だが敗れた拳王は当然のごとく「おい清宮。これで決別だ? 絶縁だ? 1回勝ったくらいで俺たちの仲が終わるわけねえだろ」と不気味な言葉を口走る。そして「まだまだ続いていくからな…。何が決別だ!」と吐き捨てて、コメントスペースを後にした。拳王は次なる〝嫌がらせ〟を用意しているのか、それとも…。

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