明治時代から約115年の歴史刻み『学生自治』が伝統―北海道大学“恵迪寮”で火事 「自治というのは責任も伴う」 禁煙のはずが出火場所に多くのタバコの吸い殻…火の不始末が原因か

4月10日夜、北海道大学の学生寮“恵迪寮”で火事がありました。明治時代から約115年の歴史を刻む伝統の寮は、一時騒然となりました。

火が立ち上る様子

ベランダから激しく立ち上る炎。これは火元の向かいに住む学生が窓越しに撮影したものです。「火災報知機が鳴って。窓から確認したところあのように火の手がベランダから上がってた」(寮に住む学生)

火事発生時の現場

火事があったのは札幌市北区北18条西13丁目にある北海道大学の学生寮“恵迪寮”です。10日午後11時ごろ、寮生が消防に通報し、火は約40分後に消し止められ、ケガ人はいませんでした。この火事で4階のベランダにあった段ボールや冷蔵庫が一部焼けました。「部屋の中まで燃えてるっていう様子ではなかったので、普段の訓練通りに落ち着いて避難しようと思い、できました」(寮に住む学生)

明治時代から約115年続く歴史のある寮

学生が思いを寄せる恵迪寮。明治時代から約115年続く歴史のある寮で、その特徴は寮生同士が話し合いにより寮の決まり事のほか課題や問題を解決する“学生自治”があることです。現在の寮は3代目で築40年以上が経過し、約400人が暮らしています。火元はF棟4階の学生同士が語り合える談話室のベランダでした。「自治というのは責任も伴う。自分たちでこういうことが起きないように、大学の意見も聞きながら進めていくのが大事」(寮に住む学生)今も学生自治の精神が根付く“恵迪寮”。一方で今回、寮内は禁煙にも関わらず出火場所には多くのタバコの吸い殻が落ちていました。警察はタバコの火の不始末が出火原因とみて調べています。

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