スキーは何月までできるの?春と夏しか営業しないスキー場もある!?気象予報士が解説

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スキーと言えば、ウィンタースポーツの定番。
なので、スキー場が営業している季節=冬でしょ!と思われるかもしれませんが、じつは春を通り越して初夏まで営業しているスキー場があったり、なかには冬には営業せず春から営業を始めるスキー場まであります。

今回は、気象予報士・防災士・野菜ソムリエとして活躍する植松愛実さんに、南北に長い日本ならではの「スキー事情」を教えてもらいます。

大型連休もスキーができる!東北・北海道のスキー場

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「春スキー」と聞くと、春休み、つまり3月下旬にスキーをするというイメージを持つかもしれません。
しかし、東北や北海道のスキー場では、5月上旬まで営業するスキー場が多いのです。

たとえば、単体のスキー場として国内最大級の面積を誇る東北の「蔵王温泉スキー場」や、外国人観光客でにぎわう北海道のニセコの各スキー場では、毎年5月の大型連休最終日まで営業が続きます。

「春スキー」ならぬ「初夏スキー」と言えそうです。

まさかの「春と夏だけ」営業!最強豪雪のスキー場

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筆者が以前住んでいた東北地方には、冬に営業しないスキー場があります。
というのも、冬の間は積雪が多すぎてスキー場のリフトも雪で埋まってしまうので、営業したくてもできないのです。

山形県にある月山(がっさん)スキー場という場所で、例年の営業開始は雪が解け始める4月。
しかもその後も夏まで雪が残るので、だいたい7月ごろまで営業している年が多いのです。

「春スキー」だけでなく、まさかの「夏スキー」を楽しむことができる、国内屈指の豪雪地帯です。

春以降にスキーを楽しむときの注意点は

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春になると、積雪が残っているスキー場でも日中は「暖かい」と感じることもありますが、午後になるとわりと早い段階から気温が急降下することが多く、一気に寒くなることがあります。

冬と比べて気温が高くなるため軽装ですべろうとする人もいますが、一番外側に着るものは冬と同様に一般的なスキーウェアを用意しましょう。
暑く感じる場合は、インナーで調節を。

また、紫外線対策も必須。
もともと雪は紫外線を反射して増幅するため、冬でも紫外線対策をする人が多いとは思いますが、春はさらに紫外線が強まるため、美容に興味がない人でも肌や目を守る対策をしてください。

そして、すべるコースにも注意。
雪が解け始める時期であるため、コース脇に地面や石が顔を出している場合があり、けがの原因になります。
滑走可能なコースであっても、雪が解けかけている部分には近づかないようにしましょう。

南北に長い日本の季節を楽しもう

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日本列島は南北に長い分布をしているため、南は亜熱帯、中央は温帯、そして北は亜寒帯と、ひとつの国のなかで気候の差が大きくなるのが特徴です。

沖縄の海では3月末から4月にかけて続々と海開きが行われる一方で、東北や北海道では春・夏にかけてスキーができる、というのも日本ならでは。

春・夏のスキーは冬ほど混雑せず、リフト料金なども安い場合が多いので、安全に気をつけつつ気候の恵みを楽しんでください。

■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。インスタグラムは@megumi_kitchen_and_atelier。
編集/サンキュ!編集部

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