地味に攻守に貢献 ソフトバンク牧原大成の隠れたファインプレー

2回1死一塁、適時三塁打を放ち、牧原大は塁上でガッツポーズ(撮影・穴井友梨)

◆ソフトバンク6―3日本ハム(11日、北九州)

勝利したことも大きいが、山川穂高が2本の適時打で3打点と久々に4番の仕事を果たした事実が喜ばしい。そもそも安打自体が4試合ぶりだった。12日からは移籍後初めて敵地所沢に乗り込み、古巣西武との3連戦に臨む。そういう意味でも、価値ある3打点に思えた。

一方、ようやく今季初適時打を記録したのは牧原大成だ。2回。1死一塁の場面で右翼フェンス直撃の三塁打を放ち、一時は勝ち越しの適時打とした。「上位打線につないでいこうとコンパクトにスイングを仕掛けました」。今季37打席目での初適時打、初打点だった。

無死一塁で回ってきた7回には相手3番手マーフィーから1球で犠打を成功させ、打線に流れを呼び込んだ。「外国人投手で動くボールだったけど、1球で決めたバントが大きかった」。決勝点を含む3得点に直結したとあって、指揮官も働きぶりをたたえていた。

目立ちはしないが、守備でもチームを救うプレーがあった。4回。雨の影響で制球に苦しむ先発大関友久が先頭の9番石井に死球を与えると、1番郡司を投ゴロに仕留めたものの、二塁送球がショートバウンドとなった。

これをベースカバーに入った牧原大が懸命に足を伸ばして捕球。何とか1死を奪った。オールセーフならば無死一、二塁で上位打線を迎えていただけに試合展開も大きく変わっていただろう。地味ながらも勝利に貢献する牧原大の存在は、やはりチームに欠かせない。

(石田泰隆)

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