［ニューヨーク １１日 ロイター］ - 米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は１１日、経済の力強さと一様でないインフレ低下の動きを踏まえ、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が短期的に利下げに動く緊急性は低下しているという認識を示した。
コリンズ総裁は講演原稿で「今年後半にフェデラルファンド（ＦＦ）金利の引き下げを開始することが適切になると想定している」としつつも、政策緩和を開始する前にインフレが鈍化しているという確信を強めるためには「これまでに考えていた以上に時間がかかる可能性があると、最近のデータは示唆している」と述べた。
金融政策は現在好位置にあるほか、金利は高水準であるものの、見込まれていたほど引き締め的でない可能性があるという証拠が増えつつあるとし、「金融緩和の緊急性も低下している」と述べた。
さらに「ディスインフレは引き続き一様でない可能性がある」とし、ＦＲＢにとっては「今年想定されていたよりも金融緩和を控える必要がある可能性を示唆している」と述べた。
ただ、インフレは一様でないにしても持続的に２％に向かい、経済がより均衡するとし、慎重ながらも楽観的な見通しを示した。
また、最近見られる生産性の加速については、持続するのか一時的なものにとどまるかを判断するのは「時期尚早」と述べた。
