大谷から「6.8億円以上盗んだ可能性を発見」 水原一平氏の賭博問題、米有力紙が解明した3つの新事実

水原一平氏【写真:Getty Images】

NYタイムズの報道で解明された謎…大谷知らずに送金は可能

米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手の通訳を長年務めた水原一平氏が、巨額の違法賭博に関与し、大谷の資金を盗用したとされている問題で、米ニューヨーク州地元紙「ニューヨーク・タイムズ」が10日(日本時間11日)最新情報を伝えた。水原氏が有罪を認める答弁を行う方向で交渉が進んでいるという内容で、さらに3つの“新事実”を伝えている。

ひとつは、大谷が3月25日(同26日)に、自身は賭博にも、胴元への450万ドル(約6億8000万円)に及ぶ送金にも関与していないという声明を発表した後も多くの人が謎として指摘した「大谷が知らずに、それほどの大金を送金できるのか」という点についてだ。

これについて「ニューヨーク・タイムズ」は、連邦当局の捜査に通じた情報源の話として「報告を受けた人物によると、検事はミズハラが450万ドル以上をオオタニから盗んだ可能性がある証拠を発見したという。特に当局は、ミズハラがオオタニがアラームや送金の確認を受け取らないように、オオタニの銀行口座の設定を変更できた証拠を持っていると考えているという」と伝えた。

大谷に送金を知られないよう、口座の設定を変更できる状況に水原氏はあったというのだ。記事では水原氏の有罪答弁について「いかなる違法な行為についての事実を認めることも含まれる可能性が高く、2週間前にオオタニがメディア陣の前で、一件について何も知らないとした声明を確認するものになる可能性がある」と説明。大谷の発言の裏付けがなされることもあると見ているようだ。

水原氏の説明は当初「大谷がチームメートの借金を返済した」

また、3月20日の開幕戦後にドジャースから解雇されてからの水原氏の足取りも大きな疑問点だったが、同紙はこれについても伝えている。

複数の人物の証言として「韓国からカリフォルニアに戻った時、飛行機から降りたところで警察に止められた」と紹介。「ミズハラがそのやり取りの中で当局に何を話したかは不明だが、逮捕はされなかった」と伝えており、米国に入国しているとみられる。

また、想像もできなかった新事実も明らかにされている。3月20日にソウルで行われた開幕戦の前に、米スポーツ専門局「ESPN」が水原氏への直接取材を敢行したことでこの問題は明らかになったが、水原氏は大谷の代理人と事態の収拾に動く際「なぜ大谷の口座から巨額の送金が胴元に対してなされているのか」についての説明を、二転三転させていたというのだ。

同紙は「最初、ミズハラはオオタニが匿名のチームメイトの借金を返済したのだと語った。その後、ミズハラ自身が積み上げた借金で、オオタニはそれを返済したのだと語った」と伝えている。さらに、この説明が揺れたことでMLB幹部は「大谷が賭博に関係しているのではないか」という疑念を持つに至ったとも報じている。

THE ANSWER編集部

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