【阪神】伊勢孝夫氏が打順改造を提言「つなぐ仕事ができない中野は1番」「大山も相当重症」

〝つなぐ仕事〟ができていない阪神・中野

猛虎が波に乗り切れない。阪神は11日の広島戦(甲子園)に0―1で完封負け。開幕12試合で早くも今季3度目のカード負け越しとなり、借金2の5位へと転落した。本紙評論家の伊勢孝夫氏は2番打者として「つなぎ」の仕事が遂行できずにいる中野拓夢内野手(27)と、下半身のコンディション不良を抱えた4番・大山悠輔内野手(29)の状態の悪さを指摘。状況打開のため、思い切った打順改造をする必要があると提言した――。

【新IDアナライザー・伊勢孝夫】阪神はおかしなことになっとるな。まずは中野や。打率そのものは2割9分5厘と悪くないけど問題はその中身や。この日も初回に先頭・近本が二塁打をマークした直後に打席が回ってきたけど浅い左飛で凡退。最低でも一死三塁の状況をつくって内野ゴロや犠飛で1点が入る状況をつくってほしい場面やったのに、今季はまるで〝つなぐ〟仕事ができてないやんか。自分の役割はもちろん理解できている選手のはず。体が反応できずにパニックになってしまっているのかも分からんな。

まだ4月やけど、このまま手を打たずにいるとズルズルと借金ばかりが増えていくかもな。昨季日本一に輝いたチームの形を崩すには勇気がいると思うけど、俺は1番・中野、2番・近本で打順を入れ替えるべきやと考えてる。今の近本なら状態もええし、2番打者としての仕事もこなせるやろ。打順が変わって気分転換できれば、中野の状態も上がってくると思うんよ。足も使える選手やしな。

大山も相当重症やなあ。9回の最終打席はカウント0―2から低めのフォークに手を出し空振り三振。昨季ならあの球には絶対にバットが止まっていたはずや。あれを振ってしまうってことは下半身が粘れていない証拠。相当状態が悪いんやろな。

今カードは3戦合計でわずか3得点。中野―近本の新1、2番コンビに加えて、3番にはノイジーよりも足が使える森下を使いたいな。阪神は結構危険な状態だと思うよ。

(本紙評論家)

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