熊本・八代市泉町の釈迦院で花祭り 無病息災祈る 

釈迦院で花御堂に置かれた仏像にひしゃくで甘茶をかける参拝客=8日、八代市

 釈迦[しゃか]の生誕を祝う花祭りが8日、熊本県八代市泉町の天台宗「金海山釈迦院」であった。雨が降る中、多くの家族連れやお年寄りが参拝に訪れ、本堂脇の花御堂に置かれた高さ約20センチの仏像に、ひしゃくで甘茶をかけて無病息災を祈った。

 釈迦院は、泉町と美里町にまたがる大行寺山の山頂近くに位置する山岳寺院。799年の創建と伝わる。美里町の3333段の「日本一の石段」は参道の一つ。甘茶かけは、龍神が空から甘露の雨と花を降らせて釈迦の誕生を祝福したのが由来という。

 熊本市北区の自営業の男性(76)は妻(77)と2人で参拝。「家族円満で、病気にかからず過ごせますように」と祈った。もち投げや、県指定重要文化財の銅造釈迦如来立像の開帳もあった。(上島諒)

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