J2最下位の徳島は浮上のきっかけを掴めるか。増田暫定監督が次節・長崎戦に意気込み「選手たちが迷いなくプレーできればベスト」

徳島ヴォルティスの増田功作暫定監督が、自身の初勝利に向けて意気込みを語った。

徳島は3月30日に行なわれたJ2第7節のザスパ群馬戦で敗れ、1勝1分5敗の勝点4で最下位に沈むと、翌31日に吉田達磨監督を解任。ヘッドコーチの増田氏を暫定監督に指名した。

現在47歳の増田監督は大宮東高を卒業後、ブラジルやボリビアを渡り歩き、日本ではヴェルディ川崎(現・東京V)や横浜FC、FC町田ゼルビアなどでプレー。

2005年の現役引退後は指導者の道へ進み、横浜FCのスクールから強化部門、トップチームのヘッドコーチなどを歴任。2022年から務めた専修大のヘッドコーチを経て、今季から徳島のヘッドコーチに就任していた。

そして、新たに徳島を率いることになったが、ここまで2試合を戦い、1分1敗とまだ白星はない。もっとも、初陣の8節・清水エスパルス戦(1-1)では、先制されるも終了間際に追いつく粘りを見せ、9節・ジェフユナイテッド戦(0-1)では最後まで1点が遠かったが、相手ゴールに迫るシーンもあり、紙一重の戦いぶり。浮上の兆しはうかがえた。

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就任後3戦目となる4月13日のV・ファーレン長崎戦で、待望の勝点3を奪えるか。増田監督はこの一戦を次のように展望する。

「(長崎の)下平(隆宏)監督とは僕も一緒にやっていましたけど、相手のストロングを消しながら自分たちの良さを出すスタイル。もしかしたらメンバー変更も含めて最初、プレッシャーをかけてくる可能性もあるんじゃないかと思うので、そんなに簡単に(相手陣内に)侵入できるとは思えないというのが僕の印象です」

横浜FC時代にヘッドコーチと監督として、ともに戦ってきた敵将の手の内を分析しつつ、こう続けた。

「持ち運べることもあるでしょうが、逆に手数をかけすぎるとブロックにはめられて、相手の前線のパワフルな選手のカウンターが脅威になると思う。それをどう回避しながら崩していくか」

前に出ていく勇気を持ちながら、奪われた際のリスクマネジメントも念頭に置く。

「2段構えでしっかりと選手たちが迷いなくプレーできればベストなんじゃないかなと」

就任から1か月以上が経ち、“増田カラー”も徐々に浸透しているはず。現在J2で2位につける好調の長崎戦で真価が問われる。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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