入札で「想定外」の事態、資格ない業者が落札 京都市、清掃業務委託やり直しへ

京都市交通局の内規で義務づけられている京都府知事登録のない業者が清掃業務を落札した市バス九条営業所(4月、同市南区)

 京都市交通局は11日までに、3月に実施した市バス九条営業所(南区)の清掃業務委託の入札をやり直す方針を決めた。同局が条件としている京都府知事登録のない業者が落札したためで、同局は入札公告で登録が必要であることを明示していなかった。

 同局によると、市バス4営業所の清掃業務は、電子入札で委託業者を決めている。九条営業所の2024年度の清掃業務を3月6~8日に入札にかけたところ、参加した7社のうち6社が最低制限価格(914万2千円)で応札し、くじで落札業者が決まった。

 同局は清掃業務の質向上のため、19年度から受託業者に建築物衛生法に基づく府知事登録を委託の条件としたが、同局が府に確認したところ、落札業者は未登録だったという。

 当該の入札公告には府知事登録が必要であることを明記していなかった。同局担当者は「業者は当然登録していると考えていた。今後は入札参加条件に明記する」としている。

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