なでしこ屈辱の〝4連続PK失敗〟に田中美南「コースが良くてもシュート力がないと…」

米国遠征から帰国後に取材に応じる田中美南

なでしこジャパンに露呈した〝弱点〟は克服できるのか――。なでしこジャパンが11日、サッカー女子の国際親善大会「シービリーブスカップ」(米国)を終えて成田空港に帰国した。

パリ五輪に向けて世界の強豪と真剣勝負を繰り広げる貴重な強化の場となった今大会。日本は初戦で米国に1―2と逆転負け、続くブラジルには1―1からPK戦で0―3と敗れた。2連敗で終え、特にブラジルとはパリ五輪の1次リーグで同組に入っているため、大きな課題が残った。

そのブラジル戦で勝敗を分けたのはPKだった。まずは1点リードの後半19分に、相手の反則で得たPKをFW田中美南(INAC神戸)が失敗。その後に同点とされてPK戦に突入すると、FW清家貴子(浦和)、MF長野風花(リバプール)、MF長谷川唯(マンチェスター・シティー)と全員失敗。合わせて〝4連続〟のPK失敗という屈辱を味わった。

田中は失敗の原因を「GKが全く動かなくて、コースを狙って打ったつもりだったが甘かった。大きいGKを相手に、コースが良くてもシュート力がないと入らないと感じた」と分析。海外の選手と比べてキック力の弱さは日本の大きな課題となりそうだ。

「そこは自分と向き合って、本番までに練習をしっかりやっていきたい。(練習は)してきたが、感じていた部分はあったし、自分の中で修正を加えながらやっていくつもりだった。ああいう結果になって、あの1点が大きくつながることは間違いない」とPK強化の必要性を説いた。悲願の金メダルへ対策は急務だ。

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