『猫の恩返し』金曜ロードショーで放送 スタジオジブリの傑作ファンタジー

スタジオジブリ制作のアニメーション映画『猫の恩返し』が、5月3日(金)21時から日本テレビの金曜ロードショーで放送されます。

2002年に『ギブリーズ episode2』と同時上映として公開され、同年の邦画では第1位となる興行収入64.8億円を記録。

根強いファンを持つ『耳をすませば』(1995年)とのつながりを随所に感じさせるファンタジー映画が、本編ノーカットで金曜ロードショーに登場します。

スタジオジブリによるファンタジー『猫の恩返し』

『猫の恩返し』は、映画『耳をすませば』の原作者・柊あおいさんによる漫画『バロン〜猫の男爵』(徳間書店)を原作としたアニメーション作品。監督は森田宏幸さん、企画を宮﨑駿さんが担当しました。

原作漫画は『耳をすませば』の主人公・月島雫が描いた物語という発想のもと制作され、映画版でお馴染みの猫男爵の人形・バロンや、怪しいブタネコ・ムーンのような猫が登場します。

物語は、17歳の高校生ハル(声:池脇千鶴さん)が、トラックに轢かれそうになっていた猫を助けたことからはじまるファンタジー。

助けた猫が実は、猫の国のルーン王子(声:山田孝之さん)だったため、ハルの元には猫じゃらしやネズミなど、ありがた迷惑な贈りものが届きます。

挙げ句の果てにハルを妃に迎えるため、猫の国に招待するという大事に発展。困るハルのもとに、ブタネコのムタ、猫の男爵・バロンが現れて……というあらすじになっています。

宮﨑駿が『耳をすませば』作者・柊あおいに依頼

原作漫画の『バロン〜猫の男爵』は、企画をつとめた宮﨑駿さんから依頼を受けて、柊あおいさんが描き下ろしました。

依頼の内容は「『耳をすませば』に登場したバロンとムタ(ムーン)、地球屋を使ってアニメの原作を描いてほしい」というもの。

柊あおいさんは『バロン〜猫の男爵』の物語を考えるとき、バロンとムタが活躍する以上、普段描いている少女漫画ではなく、ファンタジー作品にしようと考えました。

ファンタジーの世界観と物語にスッと入り込めるように、感情移入しやすい登場人物が必要だと感じ、どこにでもいる普通の17歳の女子高生・ハルが生まれたといいます。

また、バロンを登場させるならばと、『耳をすませば』の月島雫が成長して書いた物語という設定に。

漫画を出版する際には、“文/月島雫・絵/柊あおい”と表記したくなったようです(実際には「著者:柊あおい」で出版)。

『魔女の宅急便』『となりのトトロ』の“生きもの”を特集

金曜ロードショーでの放送後半には、スタジオジブリ作品でお馴染みの様々な生きものを特集。

『猫の恩返し』で活躍するバロンやムタをはじめ、『魔女の宅急便』のジジ、『となりのトトロ』のネコバス、『もののけ姫』のヤックルやヤマイヌ、『ハウルの動く城』のヒンなどの魅力を特集します。

© 2002 Aoi Hiiragi/Reiko Yoshida/Studio Ghibli, NDHMT

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