中央一丁目地区(埼玉県春日部市)/4街区に分けまちづくり再起動

◇年度内にも準備組合発足
埼玉県春日部市の「中央一丁目地区」のまちづくりが、新しい事業として再起動する兆しを見せている。再開発準備組合が2月に解散していたことが判明。対象区域2・6ヘクタールを四つの街区に分け、各街区で準備組合を立ち上げ直す案が浮上した。ある地権者は「本年度内に設立できるだろう」とみる。それぞれの街区に2万平方メートル程度のビルを段階的に整備する青写真を描いており、新しい駅前の顔となる再開発が進みそうだ。
中央一丁目地区の所在地は東武鉄道春日部駅西側の中央1。地区全体の協議会である「春日部市中央一丁目地区世話人会」は区域再編案をまとめ、想定される各街区の建物のボリュームや配置を明らかにした。
案によると、区域西端の第1街区に4階建て延べ3400平方メートルと27階建て延べ2万0790平方メートルのビルを建設し、物販や住宅を入れる。東側にあり駅西口広場に接する第2街区は、商業や事務所、住宅で構成する4階建て延べ2800平方メートルと20階建て延べ2万2400平方メートルのビルを建てる。
第3街区は3階建て延べ1860平方メートルのビル2棟と、27階建て延べ1万9980平方メートルのビルを整備。教育施設を入れる考えで「大学や専門学校など数校から話が来ている」(地権者)という。第4街区は27階建て延べ1万9980平方メートルのビルを設け、総合病院や住宅を置く。駅から直結できるロータリーもつくる。
各街区で立ち上げる準備組合では、具体的な施設計画や事業費などを盛り込んだ事業計画案を検討していく。地権者間では「第1、第3、第4街区を先行して整備する可能性が高い」との見立てがある。市都市整備部都市計画課の担当者によると「状況によっては街区を組み合わせることもあり得る」という。

© 日刊建設工業新聞社