東京・江東区/江東区臨海部都市交通ビジョンを公表、40年代の将来像提示

東京・江東区は11日、「江東区臨海部都市交通ビジョン」を公表した。2040年代前半の臨海部の将来像を駅周辺、居住、スポーツ・レクリエーションの三つのエリアに分けて整理。実現に向け、地下鉄8号線(有楽町線)など基幹インフラの整備促進や周辺道路環境の整備、DXといった施策を同時並行で進める内容となっている。ビジョンは個別の取り組みや、今後策定する計画に反映する。
ビジョンは三つのエリアのうち駅周辺エリアで、デジタル技術を活用した案内誘導システムの導入やコミュニティーサイクルの活用、歩行者空間の魅力向上などに取り組むとした。
居住エリアでは道路空間の再配分によるウオーカブルな街づくりや、道路の無電柱化、自転車走行空間の整備などを進める。スポーツ・レクリエーションエリアには自動運転バスや次世代モビリティのポートなど、回遊性を高める交通機能を導入。水辺では舟運ネットワークも構築する。
実現に向け、基幹ネットワークとなる交通インフラの整備を促進する。対象は▽地下鉄8号線延伸▽都心部・臨海地下鉄▽(仮称)羽田空港アクセス線▽第2東京湾岸道路-など。区側は各エリアで将来像の実現に必要となるハード整備を進めるほか、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の導入や交通需要マネジメントの導入など、ソフト施策も推進する。
地下鉄8号線の延伸区間は都営地下鉄住吉駅から有楽町線豊洲駅までの約5・2キロを南北に結び、途中に二つの新駅ができる。

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