欧州、火星探査計画「エクソマーズ」を再起動–着陸船の独自開発で企業と契約

欧州宇宙機関(ESA)は火星探査計画「ExoMars」を再起動させるため、現地時間4月9日に仏企業Thales Alenia Spaceと契約した。海外メディアのSpaceNewsが報じた

ExoMarsは欧州とロシアが共同で進めてきた火星探査計画で、2022年9月に探査機(ローバー)「Rosalind Franklin」の打ち上げを予定していた。しかし、ロシアによるウクライナ侵攻から計画は変更。欧州は着陸船(ランダー)の独自開発を決断した

ESAはExoMarsの計画を再開するため、Thales Alenia Spaceと5億2200万ユーロ(約860億円)の契約を結んだ。同社は新しい着陸プラットフォームの設計、組み立て、統合、試験作業を担当する。ローバーを製造するAirbus Defence and Space(Airbus DS、旧Astrium)は着陸プラットフォームの機械系や推進システムなどを担当する。

ExoMarsでは、Rosalind Franklinは火星の地表をドリルで最大2m掘削し、生命が存在していた、あるいは存在する痕跡を探すために試料(サンプル)を収集する予定だ。

ESAが独自で開発するRosalind Franklin(出典:ESA)

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