米航空業界、中国旅客便の追加承認控えるよう米政府に要請

David Shepardson

[ワシントン 11日 ロイター] - 米主要航空各社と航空業界の労働組合は11日、中国政府が競争を阻害する政策を採っているとして、中国航空会社による米国便増便を承認するのを中止するよう求める書簡を米政府に送った。

米運輸省は2月、中国の航空会社に対し、米国への旅客便を3月31日付で週35便から50便に増やすことを認めたと発表していた。米航空会社も中国便を週50便認められているが、現在のところ全ての枠を使ってはいない。

米航空会社は、バイデン政権が中国の航空会社に対して追加的な増便を認め、週100便に倍増する可能性さえあると危惧している。

アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空などが属する業界団体「エアラインズ・フォー・アメリカ」と複数の労組は運輸省と国務省への書簡で、ロシアのウクライナ侵攻後、米航空会社がロシア領空の航行を中止したのに対し、「中国の航空会社はロシア領空にアクセスし続けているため有利だ」と指摘。「米国の労働者と企業が市場アクセスの平等性を保証され、中国政府の有害で非競争的政策から自由になるまで」米中間の旅客機の増便を中止するよう要請した。

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