オスプレイ連日の夜間訓練 日米の騒音防止協定違反が常態化 普天間飛行場で

(資料写真)米軍普天間飛行場に着陸するオスプレイ=2021年8月13日、宜野湾市(田嶋正雄撮影)

 米軍普天間飛行場で10日深夜、米軍機の離着陸が相次いだ。同飛行場では9日も夜間の飛行が確認されており、日米で合意している午後10時から翌午前6時までの飛行を制限する騒音防止協定違反の運用が続いている。日米両政府が普天間飛行場の返還で合意して、12日で28年となるが、負担は減っていない。

 防衛省によると、10日午後10時から同11時45分ごろまでの間、MV22オスプレイの離着陸が3回確認されたほか、AH1攻撃ヘリとUH1多用途ヘリが複数回離着陸した。

 同飛行場では夜間の運用が活発になっており、沖縄防衛局によると9日も午後1時55分~午後11時50分ごろ、普天間飛行場でのオスプレイの離着陸は計39回、通過は計8回あった。オスプレイが事故による運用停止を解除した3月14日~今月9日で午後10時以降の離着陸は計18回確認されている。

 一方、航空機騒音は嘉手納基地でも増している。沖縄市と嘉手納町の住民から各自治体に寄せられた2023年度の苦情数は記録が残る14年度以降で最多となった。

 防衛局は、夜間訓練飛行は任務達成や練度維持のために必要なものを最小限で行うことになっているとした上で「米側に普天間飛行場周辺の騒音の軽減が図られるよう一層の協力を求めていく」としている。(社会部・大野亨恭)

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