水原氏が銀行詐欺で起訴される 大谷の被害額は1600万ドル以上か

今年3月にドジャースを解雇されるまで大谷翔平の通訳を務めていた水原一平氏は、借金返済のために大谷の銀行口座から1600万ドル以上を違法なブックメーカーに不正送金していたことが明らかになり、銀行詐欺の容疑で起訴された。銀行詐欺は重罪であり、最大で30年間の禁固刑が科される可能性があるという。マーティン・エストラーダ検事によると、水原氏は2021年11月から今年1月にかけて、大谷の銀行口座から1600万ドル以上を不正送金していたようだ。また、エストラーダ検事は「大谷は被害者である点を強調しておきたい」とも話している。

エストラーダ検事がロサンゼルスで会見したことを受け、MLB機構も声明を発表した。MLB機構は「我々は連邦政府による徹底的な捜査の結果、水原氏が銀行詐欺の容疑で起訴されたことを承知している。その捜査によると、大谷翔平は詐欺の被害者とみなされており、大谷が違法なブックメーカーでの賭けを許可した証拠は見つかっていないようだ。さらに、水原氏が野球賭博を行った証拠も見つかっていない。本日開示された情報と我々がすでに収集したその他の情報を踏まえ、さらなる調査が必要かどうかは刑事手続きの完了を待って判断したい」としている。

連邦政府の捜査によると、大谷がエンゼルスに入団した直後、水原氏は大谷の銀行口座開設を手伝い、水原氏が通訳をしながら口座を開設したという。ただし、大谷が口座の管理権を水原氏に与えたことはなかったようだ。しかし、水原氏がギャンブルを始め、借金が膨らんでいくなかで、水原氏は無断で大谷の銀行口座の連絡先を自身の電話番号と自身につながる匿名のメールアドレスに変更。また、大谷になりすまして銀行の従業員と話し、多額の送金を許可するよう説得したこともあったという。

エストラーダ検事は「(大谷と水原氏のあいだで)賭け事や賭け金、ブックメーカーへの送金の承認について話し合われた形跡はない。もし大谷が承認していたのであれば、水原氏が大谷になりすます必要はなかったはずだ」と語り、大谷の一切の関与を否定。「水原氏は大谷の資金を使用するために、大谷との信頼関係を利用した。大谷の銀行口座から1600万ドル以上を略奪するために、その信頼された立場を悪用した」とし、水原氏が大谷の銀行口座を使用して約1000枚の高額な野球カードを購入していたことも明らかにした。

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