たいまつ食品 樋口社長 盛大に受章祝賀会 餅業界の発展に貢献

令和5年度秋の叙勲で旭日双光章を受章した、たいまつ食品・樋口元剛社長。受章祝賀会が4月8日に新潟市内のホテルで開催され、業界や取引先、官公庁、地元関係者など約130人が出席した。

新潟県五泉市で米穀の集荷業を営む同社は、1897年(明治30年)創業。地元産のもち米原料を使った包装餅をはじめとする餅製品や米飯関連品、デザートなどを展開する有力メーカーとして知られる。

1950年生まれの樋口氏は、91年に前身の樋口敬冶商店の社長に就任以来、30年以上にわたり社業をけん引。業界の発展にも大きく貢献した功績が認められ、昨年に叙勲を受けた。

祝賀会では発起人を代表して、全国餅工業協同組合の佐藤元理事長(サトウ食品社長)と新潟県主食集荷商業協同組合の関口眞佐德理事長があいさつ。

樋口氏が同組合理事長を務めた当時、食品表示法改正への対応や原料米の安定供給、包装餅の需要拡大に取り組んだ功績を称えた佐藤氏は「持ち前の闊達なチャレンジ精神と旺盛な探求心で常に先を読み、消費者の視点で物事を考え、今日まで業界をけん引してきた。栄えある受章を機に、これまでの経験をもとに私たち若輩が道を間違えることのないよう見守り続け、ご指導いただきたい」と述べた。

自ら餅つきを披露(樋口元剛氏)

来賓として祝辞を述べた同組合元理事長の佐藤功氏(サトウ食品会長)は、93年の冷害によるコメ不足で業界が苦境に陥った際に、樋口氏とともに対応に奔走したエピソードを紹介。

これを受けて樋口氏は「当時は農水省のお役人とケンカしてしまい、佐藤理事長に怒られて一緒に謝りに行った」と明かす。そのうえで「ようやく私もこのような立派な勲章をいただくことができた。みなさま方からお世話になり、功さんの薫陶を受けてここまでこられた。これからも業界のためにがんばっていきたい」と謝辞を述べた。

孫たちによる花束贈呈、鏡開きと乾杯に続く祝宴の合間には、たいまつ食品の社員有志が餅つきを披露。樋口氏も自ら杵を振るったつきたての餅によるお汁粉が、出席者らにふるまわれた。

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