QT5位から失格の報を聞き大泣きしたルーキー・菅楓華 大失敗を乗り越えて「ステップ女王を狙う」

恥ずかしながら写真撮影に応じてくれた菅。ルーキーらしい初々しさが見られた(撮影:福田文平)

ファイナルQT失格ですっかり有名になった菅楓華。もちろん、そのとき受けたショックは、相当大きかったに違いないが、むしろそのショックをバネにルーキーイヤーを戦っているように見える。「前しか見えない」という彼女の、現在の心境に迫ってみた。

2023年のプロテストは5位タイで一発合格。その後行われたファイナルQTでも5位。最高のスタートを切ったはずだったが思わぬ落とし穴にはまった。スコア誤記による失格。手中に収めていた前半戦出場の権利を失った。

「すごいショックで、ずっと泣き崩れていました。でも両親からは、『泣いていても前に進めないよ』って言われたし、自分でもプロテストじゃなくて良かったと思えるようになって。同じミスをもう1回しないことが大切と考えるようになりました」

24年シーズンは、ステップ・アップ・ツアーが主戦場になる。

「目標はステップで賞金女王になること。それと、レギュラーツアーに出るチャンスがあったら、トップ10に入ってポイントを獲得して、レギュラーツアーの後半戦に出たいですね」 

目標を実現するための準備も着々と進めている。

「まずは4日間戦える体力を作ること。それとパッティングの練習に時間を割いています。ショットはある程度自信があるんですけど、パッティングはまだまだ。レギュラーで戦えるだけのレベルにしたいと思っています」

また、スイングの安定とスピードアップにも取り組んでいる。

「長く太いパイプを持って体の回転で振る素振りや、シャフトの先に球をつなげた器具を振る練習をしています」

長いシーズンを戦っていくためには、頑張り続けるだけでなく、適度な息抜きも必要だが、菅の場合は“神様”にパワーをもらって、癒やされているという。

「パワースポット巡りが趣味で、試合のときも時間があれば訪れるようにしています」

さすが神話のふるさと、宮崎で育っただけのことはある。「みそぎ発祥の地」として知られる地元・宮崎の江田神社のお守りは、常に持ち歩いているそうだ。

プロ初戦となった「Vポイント×ENEOS」では、見事7位にランクインした。

「トップ10を目標にしてきたので3日間回れたことは自信になりました。今回だけにならないようにしっかり残せるようにしたいです」と自信を深めた様子。彼女の今後の活躍から目が離せなさそうだ。

■菅楓華
すが・ふうか/ 2005年生まれ、宮崎県出身。23年のファイナルQTで5位に入ったが、試合後、スコア誤記が発覚し、失格に。今季はステップ・アップ・ツアーを中心に参戦。ニトリ所属

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