これぞプレーヤー目線の管理! ひどく傷んだグリーンの芝を春と秋にごっそり貼り替えているコースがあった

春と秋に行うグリーンの更新作業。傷んだ芝は切り取り、新たな芝は高さを緻密にそろえながら丁寧に張り替えていく(撮影:山代厚男)

コースラウンドでガッカリするのは「グリーンのコンディションが悪いとき」というゴルファーは多い。しかし、ここ数年は温暖化の影響もあり芝が病気になったり、枯れやすい状況が続いている。そこで、できるだけ良い芝の状態を維持するために行われているのが芝の養生や育成だ。

砂をまいて肥料を入れたり、エアレーションを施すなどさまざまな対策がある。なかでも芝の張り替えは傷みが激しいときに有効で、タイミング良く行うことにより季節を問わず抜群のコンディションをキープしやすくなる。
 
今回は、そんな芝の張り替えを上手く取り入れながらコース管理を行う、TCC鶴カントリー倶楽部(栃木県)の山本英生総支配人に、グリーンのコンディション作りについて話を聞いた。
 
「当コースでは年間を通して芝の良い状態を維持するため、春と秋に種をまくなどグリーンの更新作業を行っています。その際、傷みが激しい箇所は迅速に芝を張り替えます。コストはかかりますが、夏の異常な暑さなどの影響で薬剤の散布やエアレーションだけでは再生できないケースも多いからです」
 
芝の全面張り替えにより、グリーンを元の状態とは違う速さや傾斜に変えることも可能だという。これによりコースの戦略性に変化をもたらし、ゴルファーはより新鮮なラウンド体験ができるという。
 
「独自のグリーン管理術として、春にエアレーションを実施する場合は、穴のサイズを13ミリと大きくして取り込める空気の量を増やしています。肥料や砂も多めに入れて、夏を迎える前に暑さに負けない元気な芝を育成するのが狙いです」
 
コロがりの良いグリーンなら気持ちよくパッティングができる。グリーンが仕上がっているコースは、ゴルファーにとってそれだけでも魅力的だ。
 
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