シーズン終了市長に報告 湘南 プレーオフ進出 得失点差「1」をが決め手 藤沢市

堀田HC(後列左)とチームメンバー(湘南ユナイテッドBC提供)

プロバスケットボールB3リーグに参戦している湘南ユナイテッドBCのプレーオフ出場が6日、決定した。プレーオフでは上位8クラブが頂点を目指す。初戦はリーグ1位の福井だが、堀田剛司ヘッドコーチ(HC)は、「やるからには当然勝ちを狙う」と闘志を燃やす。

湘南ユナイテッドBCは、藤沢、茅ヶ崎、寒川の湘南2市1町を拠点に2022年誕生。初挑戦となった昨季は、15勝37敗と大きく負け越し、順位も16クラブ中13位と悔しい思いをした。

今季も前半は苦しんだ。勝敗の差が最大8ゲームと負け越し、18クラブ中「16位に沈んだこともあった」と堀田HCは振り返る。

転機は12月と1月の補強選手2人の加入だった。ゴール下を固める攻守の要となる身長206cmのローカス・ガスティス選手と、外からの3ポイントシュートも得意とする丹野合気選手だ。

2人の存在はクラブに安定をもたらし、歯車がかみ合うように戦術面でもレベルが上がった。今まで負けていた競る試合も「勝ち方がわかってきた」(堀田HC)。勝てるようになるとさらにモチベーションが上がり、チーム内で試合に出るためのいい競争意識が生まれ、個々も成長。地道に借金を減らしていき、ついにプレーオフ圏内に突入した。

戦略が奏功

今季掲げた目標、プレーオフが見えたものの、まだ道のりは平坦ではなかった。東京、立川、湘南はほぼ横並び。それぞれ試合を重ねるが、引き離しはできず、結果は最終戦までもつれこんだ。

決め手になったのは立川との直接対決で2勝2敗の勝ち点「1」。リーグで勝率が同じ場合は、直接対決での得失点差で順位が付けられる。「この得失点差を狙った」と堀田HC。2敗で迎えた2度目の直接対決で2勝することはもちろん、負けた時の得点差まで含めた勝ち越しを目指し成し遂げていたことが、8位を決定づけた。

福井戦は20日から

プレーオフは4月19日(金)から。湘南は1位の福井と対戦。会場は上位クラブのホームとなるため福井県の越前市。3試合を戦い2試合勝ったクラブが駒を進めるトーナメント戦となる。詳細は同リーグか湘南のホームページで。

終了と挑戦、市長に報告

同クラブは10日、市役所を訪れ、レギュラーシーズン終了とプレーオフ進出を鈴木恒夫市長に報告した=写真。参加したのは運営する(株)湘南ユナイテッド藤沢の小河静雄社長、山田秀幸副社長、玉田博人主将ら。席上、鈴木市長は「今までの良いところを出し切ってほしい」などとエール。玉田主将、高木慎哉副主将、板橋真平選手は口を揃えて「挑戦者として勝ちに行く」と意気込みを語った。

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