「意固地なまでに頑固」ドラマ『ふてほど』も顔負け…40~50代男女が振り返る「昭和のお父さんあるある」【トップ4】

ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)ホームページより

阿部サダヲ主演、宮藤官九郎脚本のドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)が、惜しまれつつも3月に最終回を迎えた。阿部が演じる昭和のお父さんの生態は、昭和世代には懐かしく、令和世代にはショックの連続だった。そこで今回は40~50代の男女に「昭和のお父さんあるある」を聞いてみた。(アンケートサイト「ボイスノート」調べ)

第3位には、「しつけ・礼儀に厳しい」「テレビを独占」が同率ランクイン。

昭和のお父さんといえば、アニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の磯野波平のように、子どもが悪いことをしたら問答無用で「ばっかもん!」と叱り、礼儀にも厳しかった。

「しつけをする際に怒鳴る。サザエさんの波平さんがイメージ。現代のお父さんは怒鳴るようなことはしない」(44歳/男性/営業・販売)

「子どもが悪いことをすると押し入れに閉じ込める。自分が小さい頃にやられた思い出がある」(42歳/女性/総務・人事・事務)

「雷を落としてすべてを終わりにする。今のお父さんのようにやさしく言い聞かすということをしない」(48歳/女性/総務・人事・事務)

「食卓に皆そろって、あいさつをしてから食事を始める。現代は家族それぞれ帰宅時間が違うし、皆そろうのはなかなか難しい」(46歳/女性/総務・人事・事務)

「父が席に着くまでごはんを待つことがあった。今のお父さんの帰宅時間は、昔に比べ遅くなっているし、待たない」(58歳/男性)

「100数えるまで、お風呂から出られない。最近は聞いたことがない」(48歳/男性/営業・販売)

「大声で怒る。現代は静かに言い聞かせるが、昭和は瞬間湯沸かし器のように怒る」(53歳/男性)

「長髪や金髪のタレントが出ていると、ドラマや映画などの役作りかもしれないことを考えもせず、髪切れ! と怒り出す。想像力が低い。多様性というものを受け入れられていない。住む世界が違う人だと理解できていない」(45歳/女性)

「礼儀作法に厳しい。現代は礼儀作法は緩い気がする」(40歳/男性)

今ではスマホでYouTubeなどの動画を見たり、パッドやパソコンでも配信番組が見られ、テレビだけが家庭内の娯楽ではなくなっている。しかし、昭和のお茶の間の娯楽といえばテレビがナンバーワン。しかし、子どもがアニメやバラエティを見たくても、お父さんが独占状態という家庭も多かった。

「プロ野球、ビール、扇風機。昭和の原風景」(46歳/男性/コンピュータ関連技術職)

「お父さんがテレビのチャンネル権を持っている。今は録画が容易だし動画チャンネルもあるから昭和ならではだと思う」(44歳/女性/総務・人事・事務)

「プロ野球を見ながらビールがいつもだった。今はプロ野球をテレビで見る習慣がなくなってしまったと思う」(49歳/男性/営業・販売)

「野球中継大好き。現代は野球中継自体がされてないのと野球人気も下がってきてきた」(48歳/男性/コンピュータ関連以外の技術職)

「うちの父親はペナントレースが好きだった」(56歳/男性)

「テレビのチャンネル権を持っていた。テレビ番組の娯楽としての重要性は、インターネット時代の現在とは比較にならないほど高かった」(56歳/男性/金融関係)

「いつも巨人戦がテレビで流れていた。現在は地上波でやってない」(45歳/男性)

「水戸黄門が好きで毎日見ていた。現代のお父さんは、アニメが好きで、昭和のお父さんは、時代劇が好き」(59歳/男性)

■第2位は人の意見を取り入れない“頑固”さ

第2位は、「頑固」。

ドラマ『不適切にもほどがある!』で阿部サダヲが演じていたお父さんもそうだったが、現在のように多様性が浸透していなかった昭和には、良くも悪くも揺るぎない信念を持つ頑固な父親が多かった。

「頑固で父権的。当時は男性はどうこう、女性はどうこう、という時代だったので。そして、偉そうな男性が悪い意味で昭和的に感じる」(46歳/男性)

「考え方が柔軟ではない。人の意見を取り入れない」(52歳/女性/営業・販売)

「とにかく自分が一番正しく間違いないと思っている頑なさ。幼い頃に父は他界しているので分からないが、職場で会う一般的な60代~70代後半のおじさん連中がそうだから」(54歳/女性)

「自分の非を絶対認めない。現代のお父さんは優しそう」(44歳/男性)

「男尊女卑の考え方がひどかった。今は男女平等がかなり浸透してきていると思う」(56歳/男性)

「頑固で頭が固い。今のお父さんは妻や子どもに理解があるが、昭和のお父さんは自分が大黒柱と思っているので融通が効かない」(58歳/女性)

「文句を言うと怒る。お父さん基準で考えるから」(52歳)

「お父さんが一番で謝ったりしなかった」(43歳/女性/主婦)

「頑固で指摘したら逆ギレする。今のお父さんは怒らないし、優しい」(59歳/女性/営業・販売)

「オヤジは頑固なものだった。現代は緩い」(45歳/男性/営業・販売)

「父は意固地なまでに頑固」(56歳/男性/会社経営・役員)

■第1位は「おい」で指示の亭主関白ぶり

第1位は、「亭主関白」。

今では夫も妻も同じようにバリバリと働く共働き家庭が珍しくないが、昭和には父親が一家の大黒柱として君臨している家庭が多かった。働き頭の父親は、自然と家庭内での地位も高く、家族からも大切にされていた。一方で、子育てや家事など、家庭においての負担は母親がすべて担っていたが、それを当たり前と威張っているお父さんも多かった。

「おい、で何でも指示する。現代のお父さんは“おい”で指示することはなく、家族に気遣いが多い」(43歳/男性)

「とにかく家のことは何もしない。子育ても。今の旦那さんは子育ても家のことも少しはやっていると思う」(53歳/女性/主婦)

「“俺が稼いだ金で生活しているくせに”が口癖。自分が気に入らないことがあるとすぐ暴力を振るう独裁者だった。民主主義などという考えは全く無かった。自分の考えが絶対」(58歳/男性)

「ちゃぶ台返し。怒るとテーブルをひっくり返す。テレビや漫画でそういう父親がいたが、うちのバカ親父もやっていた」(49歳/女性/主婦)

「家事、子どもの世話は妻の仕事で、妻が忙しく家事をこなしていてもテレビを見て手伝わない。現代のお父さんは家事分担が主流だから、昭和のお父さんと一線を画す」(58歳/男性/営業・販売)

「一番風呂が当たり前。いかにもお父さんの威厳はすごいとアピールしているみたい」(51歳/女性/主婦)

「家事は女性がするものだという固定観念がある。男女共同参画社会という考え方が浸透しておらず、大部分の昭和のお父さんは“家事は主婦任せ、男は仕事”という考え方。現代のお父さんは男女差別してはいけないと教育されており、昭和のお父さんとはだいぶ違う」(59歳/男性)

「自分ファーストなところ。融通がきかない」(50歳/女性/営業・販売)

「台所に入らない。台所にすら入ることを男の恥としていた。今は料理を趣味にしている男性もいる」(58歳/男性)

「怒鳴れば自分の思い通りになると思っている人が多かった。性格の問題かもしれないけど、昭和世代の人に多いと感じる」(44歳/女性)

「男子厨房に入らず。夫は正反対のタイプ」(52歳/女性/総務・人事・事務)

「亭主関白気取り。今は夫婦協力が普通だけど、昔は家庭のことは女性がするものという風潮があった」(41歳/女性/主婦)

「女性は男性の三歩後ろを歩く。自分の父親がそうだった。父親が育児休暇をとるなんていう考えもなかった」(42歳/女性/主婦)

「亭主関白で料理と家事は女性がするのが当たり前という考え。今は女性、男性関係なく平等になってきている。男で家事や料理する人も増えてきている」(45歳/男性)

「お風呂は一番。一番偉いのがお父さんだった」(52歳/女性/主婦)

■「昭和のお父さんあるある」ランキング
1位 亭主関白
2位 頑固
3位 しつけ・礼儀に厳しい
3位 テレビを独占
5位 仕事第一
6位 ちょっとかわいい
7位 タバコを吸う
8位 鉄拳制裁
8位 お酒が好き
10位 ちょっとだらしない

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