何年ぶりか。巨人の小林誠司(34)が「打のヒーロー」になった。
11日のヤクルト戦。0-0で迎えた六回2死二塁の場面で打席に立つと、ヤクルト先発左腕・高橋奎二の内角球を左前にしぶとく落とした。この先制適時打が決勝点となり、ヒーローインタビューでは「僕の精いっぱい。毎打席打てるように必死に練習して頑張りたい」と充実の表情だった。
「今年の1月2日のことだったそうです」
と、チーム関係者がこう言う。
「矢野打撃コーチに小林からLINEが届いた。新年の挨拶と<死に物狂いで頑張ります>との決意表明を添え、打撃マシンを相手に打ち込みをするその日の自撮り動画が送られてきたそうです。聞けば、オフは正月休みも返上してバットを振ったとか。それからは毎日のように打撃練習の自撮り動画が送られてきて、2月のキャンプではその矢野コーチと二人三脚でスイングを一から見直した。その成果か、オープン戦では8試合12打席とはいえ打率.273。今年の小林はちょっと違うぞ、と球団内でも話題になっていました」
捕手としての力量は評価されながら、あまりの低打率に年々出場機会を失い、昨年は21試合に出場したのみ。安打はわずか1本、打率.125で、「整理対象選手に」との噂が信ぴょう性を帯びた。
今季は同学年の菅野の“専属捕手”として、この日が今季2度目の先発出場。その菅野を6回無失点と好リードすると、最後までマスクをかぶって5投手によるゼロ封リレーを演出した。出番が増えそうである。
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