大谷にFBIから「無実」お墨付き 自身の潔白証明され、いよいよ本塁打量産態勢へ

いよいよ本領発揮(大谷)/(C)共同通信社

米紙ニューヨーク(NY)・タイムズは日本時間11日、ドジャース・大谷翔平(29)の通訳だった水原一平氏(39)が違法賭博と不正送金を認める方向でFBI(米連邦捜査局)と交渉していると報じた。

これを受けて米ニュースサイト「TMZ」は「FBIは大谷がこの一連の不正行為に関与していなかっただけでなく、詐欺の被害者であったと結論づけた」と報道。同サイトでは複数の関係者の話として「先月、調査を開始したFBIは水原氏がウソをついたと最終判断した。大谷は水原氏の借金について全く知らず、水原氏が大谷に知られずに口座から送金していた」と伝えた。水原氏に当初、インタビューを行ったスポーツ専門局ESPNも「大谷の説明は正確だったと捜査を直接知る情報筋が語った」としている。

NYタイムズ紙によると、FBIは既に大谷への聴取を済ませたそうだが、仮に捜査当局の聞き取りが4月に入ってから行われていたとすれば、大谷が調子を上げ始めた時期と一致する。

開幕から打球に角度がつかず、移籍後初本塁打を放ったのは4日のジャイアンツ戦。信頼を寄せていた水原氏に裏切られたショックもあってか、自己ワーストを更新する開幕から9試合、41打席目での一発となったが、その後は復調。自己最長の5戦連続マルチ安打を記録すると、11日のツインズ戦まで7戦連続安打をマークした。

自身の潔白が明らかとなり、ようやく野球に集中する環境が整い始めた。ダルとの再戦が予定される13日のパドレス戦から、本塁打の量産態勢に入るかもしれない。

水原氏の不正送金額は24億円

米司法省は11日(日本時間12日)、銀行詐欺容疑で大谷翔平の通訳だった水原一平氏を訴追したと発表した。

同省によれば、水原氏は違法賭博の借金を返済するため、大谷の銀行口座から胴元側に1600万ドル(約24億5000万円)以上を不正送金した。大谷は送金の事実を知らず、許可もしていないことから被害者に当たると指摘した。

水原氏は大谷がエンゼルス移籍のため渡米した2018年、口座開設を手伝い、その後も管理し続けた。大谷の口座情報には水原の電話番号とメールアドレスを設定。21年9月以降、違法なブックメーカーを通じて1000回以上にわたってスポーツの試合に賭けていた。同年11月から今年1月にかけて口座から不正に送金し、大谷と偽って銀行に電話したこともあったという。

さらに同じ口座を使って約32万5000ドル(約4970万円)相当の野球カードを購入していたことも判明。水原氏は「ジェイ・ミン」という偽名を使って、ドジャースのクラブハウスに郵送させていた。

水原氏は近日中にもロサンゼルスの連邦地裁に出廷する予定。複数の米メディアによれば、銀行詐欺の罪は最大で禁錮30年を言い渡される可能性があるという。

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そんな大谷が抜けた古巣のエンゼルスは意外にも快進撃を演じている。投打の主力を失ったのにいったいなぜか。どうやら大谷離脱が好影響をもたらしているようで――。

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