<レスリング>【2024年アジア選手権/第1日・特集】メダル獲得選手の声(男子フリースタイル3選手)

(2024年4月11日、キルギス・ビシュケク)


■57kg級優勝・弓矢健人(日体大=決勝は4-4でリードされていて、ラスト1秒に場外ポイントで逆転勝ち)「無理かな、とも思ったんですけど、最後まであきらめずに攻めて、よかったです。(最後の片足タックルは)死にものぐるいでした。場外に出すだけだと思い、相手の重心を引いて(崩して)出しました。最後の10秒のことは息が上がって覚えていないんです。セコンドの湯元コーチがしっかりアドバイスをしてくれ、安心して試合ができたのが勝因かな、と思います。(アジア一の自信)勝てたのはうれしいですが、日本にはもっと強い選手がいるので、まだまだです。でも、日本の軽量級の強さを見せることができて、ホッとしています。

樋口(黎)先輩と毎日練習しているので、その成果が出たのかな、と思います。(先輩にパワーを与えられた? との問いに)それは分からないです(苦笑)。ロサンゼルス・オリンピックへ向けての勝負は、もう始まっていると思います。その最初の大会で勝てたのは評価できるし、次につなげたい。選手としても人間的にもまだ未熟です。樋口先輩などを見習い、周囲からあこがれられる選手になりたい」

(撮影=保高幸子)


■70kg級2位・青柳善の輔(クリナップ=決勝で世界2位の選手を相手に2度のリードも生かせず)「紙一重の勝負でした。守りに入ってしまった時点で、負けでしたね。勝てた試合でした。終わったことは仕方ない。去年より順位が上がったので、次に出るときは1位ですね。

決勝の舞台に立てるようになったのは、これまでの経験を生かせたからだと思います。4点を2度取られ、守って取られたポイントも多かった。守りがうまくいかなかったので、もっと練習したい。攻める中で守ることも必要。攻撃は自分の持ち味は生かせたと思い、今後に行かせる内容だったと思います。(4月から入社した)クリナップには感謝します。1位になれずに申し訳ないですが…」

(撮影=保高幸子)


■65kg級3位・小野正之助(山梨学院大=3位決定戦で勝って銅メダル獲得)「1回戦で強い選手に負けてしまった。30秒でフォール負けという結果を見ると、詰めが甘かったな、と思います。すぐに気持ちは切り替えられました。優勝したら65kg級でやっていこうと思いましたけど、今回の結果からすると、57kg級と61kg級でやっていこうという気持ちです。ロサンゼルス・オリンピックへ向けて57kg級へ向けての体づくりをしていきたい。計量では63kgしかなかったです。3位決定戦の相手は、通常70kgくらいはあるでしょう。それだけ体重差のある相手とどう闘うかを確認できたのはよかった。優勝が目標でしたが、本来の階級より上で3位になれたのは、よかったかな、と思います。

(撮影=保高幸子)

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