3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
【新華社太原4月12日】中国の「煤都(石炭の都)」と呼ばれる山西省大同市で、採炭による地盤沈下で荒廃したエリアが新エネルギー時代の到来により生まれ変わろうとしている。
「晋北採炭地盤沈下地域新エネルギー基地」と呼ばれるプロジェクトで総投資額は約550億元(1元=約21円)。今年初めに工事が着工した。設備容量計600万キロワットの風力・太陽光発電施設を建設し、容量約340万キロワット時のエネルギー貯蔵施設を設置する計画で、2025年末の稼働を見込む。
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
採炭地盤沈下地域は、石炭の採掘で岩盤内部の力学的平衡状態が損なわれ、岩層の移動や変形、断裂により地表に沈下や陥没が生じたエリアを指す。山西省では、豊富な石炭資源が途切れることのないエネルギーを供給する一方、採炭による地盤沈下が広範囲で起きていた。
同省能源(エネルギー)局新エネルギー・再生可能エネルギー処の責任者、王鵬(おう・ほう)氏は、採炭地盤沈下地域を利用した新エネルギープロジェクトによりエネルギー資源の総合利用率を高めることができると指摘。これらの地域は通常、工業地帯や都市周辺にあることから、建設も容易で送電ロスも削減でき、地域経済の成長促進効果も期待できると語った。
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
山西省では同プロジェクトのほか、石炭企業の中煤平朔集団が朔州市の採炭地盤沈下地域で手がける60万キロワット・オフグリッド型再生可能エネルギー水素製造プロジェクトも昨年5月に承認された。同省ではこれまでに大同、陽泉、寿陽各市の採炭地盤沈下地域で計300万キロワットの太陽光発電施設が建設されている。
全国でも採炭地盤沈下地域の新エネプロジェクトが各地で立ち上げられ、山東省や安徽省などで同様のプロジェクトが完成している。
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社記者/陳志豪)
朔州市の採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(朔州=新華社配信)
3月30日、朔州市の採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(朔州=新華社配信)
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社配信)
3月30日、晋北採炭地盤沈下地域で建設中の新エネルギープロジェクト。(大同=新華社配信)