京都水族館で「バイオハザードみたい」…来場者の一言が話題

「京都水族館」(京都市下京区)で2020年にオープンした展示エリア「クラゲワンダー」。西日本最大級の展示数を誇る同エリアで、飼育スタッフが掲示板に書いたあるコメントがSNSで話題となっている。

話題となった京都水族館の「クラゲワンダー」

■ 特殊な展示エリアから生まれた「一言ランキング」

30種約5000匹ものクラゲが展示されている同エリア。360度パノラマの水槽やミズクラゲの成長過程を視覚的に追える水槽など、工夫を凝らした展示方法が人気を呼んでいる。

今回X(旧ツイッター)上で話題となったのは、水族館写真家の銀鏡つかさ(@tsukarium)さんが投稿した同エリアの写真と、そのなかのスペース「京都クラゲ研究部」にある掲示板に書かれた「作業中よく耳にするお客様の一言ランキング-Autumn&Winter-」。

以前、掲示板に書き込まれに注目が集まった「作業中よく耳にするお客様の一言ランキング」(写真提供:京都水族館)※現在は別の物に更新されている

1位「ここ、バ○オハザードみたいやな」、2位「こんなん海おったらちっさすぎて絶対飲んでるわ!」、3位「うっっす!コンタクトやんこれ!」と、エリア内の様子を素直かつあえて関西弁で表した一言は話題となり、「わかるバイオみたい」「うわ行ってみたい」などの声が続出。現在3.7万いいねと注目を集めている。

しかし1位になるほど多くの人が感じている「バイオハザード」感とは? 改めて訪ねてみると、展示のために暗く照明を落とした空間や幻想的に光る水槽、水族館では珍しいオープンスタイルの研究スペースが、たしかにどことなくゲームのような世界観を感じさせる。

オープンスタイルの作業・研究スペース「京都クラゲ研究部」

同スペースではクラゲの繁殖や研究といった作業風景を来場者にも見えるような形で公開しており、「クラゲの解説を通し、飼育スタッフと来場者がコミュニケーションできる場」となっている。話題となった掲示板もその一環で、スタッフが作業をするなかで日々気になったことや伝えたい事柄を書き込んでいるという。

広報担当によれば、作業のようすを間近で観察できるため、自然と来場者による率直な感想が耳に入ってくる環境なのだとか。「以前も同じランキングを書いたところ、お客さんが興味を持って読んでいる姿を見かけて。楽しんでくれるのかなと思い、今回も書いてみました」と話すのは、「一言ランキング」を書いたスタッフ・上野さん。

掲示板「ちょっと聞いて!」にはクラゲに関する気づきや豆知識などが記載されている

やはり子どもたちによる感想は特に印象に残るそうで、最近も赤いボディが特徴的な「アカクラゲ」に対し、「目玉親父みたい」「血ぃやん」、個性的な形の「キャノンボールジェリーフィッシュ」には「スプラトゥーンや」など、子どもならではの声があがっていたという。掲示板への書き込みは不定期とのことで、今後も新たな「一言ランキング」が更新されるのを楽しみにしたい。

取材・文・写真/つちだ四郎

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