京都・祇園暴走事故12年「悲しみはずっと続いている」 7人犠牲、現場近くで法要

事故から12年となった法要で、手を合わせる園児や地元関係者ら(12日午前11時4分、京都市左京区・檀王法林寺)

 京都市東山区・祇園で軽ワゴン車が歩行者らをはねて7人が死亡、12人が重軽傷を負った事故は12日、発生から12年となった。現場近くの寺で法要があり、参列者らが犠牲者を悼んだ。

 事故現場から北に約600メートルの檀王法林寺(左京区)は毎年法要を続けている。この日午前に営まれた法要には、地元のまちづくりの関係者や境内にあるだん王保育園の園児ら約60人が参列。祭壇の前で焼香して手を合わせ、交通安全への思いを新たにした。

 信ケ原雅文住職(69)は「事故は終わっておらず、悲しみはずっと続いている。仏教では十三回忌となり、もう一度亡くなった方を思い出す機会。運転手は健康管理について考えてほしい」と訴えた。

 事故は、2012年4月12日午後1時すぎに発生。軽ワゴン車が東山区大和大路通四条の南北の歩道を横断していた歩行者らを次々とはねた。軽ワゴン車の運転手も死亡した。

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