NZが対米関係強化へ、不安定な世界情勢踏まえ 外相表明

[シドニー 12日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)のピーターズ外相は12日、同国は過去数十年来で最も不安定な世界情勢に直面していると述べ、中東とウクライナの紛争を踏まえて米国との関係を強化するとの方針を示した。

米国、エジプト、欧州歴訪を終えて発表した声明で、「南太平洋の素晴らしい孤島という事実に安住し、独り善がりに気取ったことを言い、意見の合う国とだけ話をするような余裕はない」とした上で、「わが国が各場に出席し、あらゆる見方に耳を傾け、伝統的な友人たちと連携を強化することによって複雑な世界環境に適用することが不可欠だ」と訴えた。

ただ、米中が影響力を競うインド太平洋地域の一段の繁栄と安全保障に取り組んでいくが、ニュージーランドは引き続きより国内に近い所に注力すると言明した。

ピーターズ氏は11日、ワシントンでブリンケン米国務長官と会談した。これについて、太平洋地域における両国の協力を強化する方針で一致したと説明。「米国はオーストラリア、日本、欧州諸国と並んで最も重要な戦略的パートナー。太平洋地域のために共に取り組めば、個別に臨むよりはるかに多くを成し遂げることができる」と述べた。

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