伊勢原市 草木類を専用に収集 ごみの減量化・資源化へ 伊勢原市

手作業で異物を取り除く作業員

伊勢原市は4月から、燃やすごみの日に出されている草木類を、集積所で分別収集する取り組みを開始した。草木類を資源化することで、ごみの減量化を図るのが目的。また効率よく草木類を収集するため、新たな収集支援システムを導入した。

同市と秦野市の燃やすごみは、はだのクリーンセンターと伊勢原清掃工場の2施設で焼却処理してきたが、今年3月末で伊勢原清掃工場の焼却施設の稼働を停止した。そのためさらなるごみの減量化が必要なことから、市は草木類と燃やすごみの集積所での分別収集を始めた。

市環境美化センターの担当者によれば、伊勢原市から出る燃やすごみの量は年間約2万2700t。そのうちの約9%が草木類だという。草木類のごみはこれまで自己搬入や戸別収集、自治会の専用集積所で収集していたが、4月からは燃やすごみの日の週初めの日(月曜と木曜の地区は毎週月曜、火曜と金曜の地区は毎週火曜、水曜と土曜の地区は毎週水曜)に草木類を収集する。市は年間に収集していた約700tに、さらに約800tを上乗せして収集し、資源化することを目標にしている。

これまでは燃やすごみと一緒に草木類が出されていることも多く、資源化に至っていない部分が多かった。また、草木類の対象にならない竹やササ類、芝生、野菜や果物のほか、たばこの吸い殻や包装プラスティックなどの異物も含まれてることもあり、除去作業に時間を要するなど課題があった。同担当者によると、従来は各集積所でその都度草木類のごみの中から異物を取り除く作業を行っていたという。

収集システムを4月から導入

新たに導入したのは、小田急電鉄が提供する収集システム「WOOM(ウームス)S」。各集積所に出された草木類の情報を、草木類を専用に回収する作業員とタブレットで共有することで、市内に約3千カ所あるごみ集積所を効率的に回ることができるようになる。

同取組を導入するにあたり市は、先に導入している座間市を見学。昨年10月から今年3月まで、大句自治会と串橋自治会と協力し、分別収集を試験的に実施し、準備を進めてきた。同担当者は「草木類の分別に協力してほしい。量が多い場合は戸別収集などもできるので、問合せを」と話している。

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