『ミスティ 〜愛の真実〜』など、数々のヒット作を生み出し、韓ドラ界のカリスマ女優として知られるキム・ナムジュ6年ぶりの主演作として、また、“顔の天才”“ラブコメプリンス”チャウヌ(ASTRO)の初のシリアス劇としても注目を集めた本格ヒューマンサスペンス『ワンダフルワールド』(ディズニープラススターにて独占配信中)が、いよいよクライマックスを迎える。
最愛の息子を失った絶望から、犯人を殺めてしまったスヒョン(キム・ナムジュ)、家族を失った過去をもつソンニュル(チャウヌ)。同じ心の痛みを抱え、その痛みを分かち合ってきたはずの2人だが、出会ったその日からすでに運命は狂い始めていた――。
点と点でしかなかったさまざまな事柄が一気に線でつながり、明らかになる驚愕の事実。サスペンスとしてのスリリングさはもちろん、愛する人を失った者の絶望と痛み、復讐の炎を燃やし続ける者の怒りと悲しみ、愛する人を守るために生きる人々の力など、感情の動き、人間の心理を丁寧に描く物語に目を奪われる。
彼らが出会った本当の理由が明らかになったとき、スヒョンの、そしてソンニュルの選択はいかに。そして事件の真相を密かに追うスホ(キム・ガンウ)、スヒョンやその母を家族と慕うユリ(イム・セミ)、それぞれに秘密を抱えた者たちの行く末とは?
あらためて、本作出演のきっかけや、演じるキャラクターの魅力を語ったキャストインタビューをお届けする。
■サスペンス劇『ワンダフルワールド』は、パンドラの箱を開けるかの如く明らかになるキャラクターの秘密と真実に注目!
――それぞれ演じたキャラクターを紹介してください。
キム・ナムジュ「私が演じたウン・スヒョンは、心理学科の教授で有名作家として成功し、愛する夫と息子に囲まれてクラス、誰もが憧れるような人生を歩んでいる女性です。
そんな幸せの絶頂のなか、息子が無念の死を遂げ、その犯人を自ら葬るという、ジェットコースターみたいな人生を生きる人物です。強い母性愛を持つ彼女が背負った傷、そして癒しに注目してほしいです」
チャウヌ「僕が演じたクォン・ソンニュルは、裕福な家庭で育つも、ある事件をきっかけに自ら険しい道を選ぶ、謎の多い人物です。回を重ねるごとに少しずつ真実が明らかになっていくと思います」
キム・ガンウ「カン・スホは、突然訪れた悲劇の真相に迫っていく元記者のニュースキャスターです。家族思いで、夫として妻を愛し、父として息子を愛する姿に注目していただきたいですね。正義感を持って、家族のために闘う姿が観られると思います」
イム・セミ「私が演じたハン・ユリはセレクトショップの代表です。スヒョンを実の姉のように慕う、前向きでエネルギッシュなキャラクターです。一方で、いろんな経験をしたせいで、内面的には別の部分もある、そんな人物です」
――キム・ナムジュさんは6年ぶりのドラマ出演ですが、本作のどんなところに惹かれたのでしょうか。
キム・ナムジュ「とても胸が痛む物語ですが、根底にある“強い母性愛”に心動かされました。子供を亡くした世の母親たちの思いを代弁したいという思いで出演を決めたのですが、 同じ母親として耐えられない痛みを経験するスヒョンに深く共感し、同情し、慰めてあげたい気持ちになりました」
――チャウヌさんはこの謎めいた青年をどう演じたいと考えましたか?記憶に残るセリフはありますか?
チャウヌ「ソンニュルの抱えている傷や痛みなどを表現したい。また、それを克服していく過程も表現したいと思いました。『こうしてこそ僕が生きることができる気がして……。そうでなければ死にそうだから』というセリフがあるんですが、ソンニュルという人物をよく表した言葉で、すごく胸が痛んだ記憶があります」
――セリフが謎めいていますね。
チャウヌ「物語が進むにつれ、パンドラの箱のように秘密が明かされていくので、彼の感情の変化に注目してほしいです。演じながら、僕も癒やされていくようでした」
――キム・ガンウさんは、スホの父性をどうとらえて演じましたか?
キム・ガンウ「僕も子育てをする父ですが、母性のほうが直感的で、圧倒的に強いですよね。子供にとって母の腕の中に勝る場所はないでしょう。一方で父の愛は、静かに見守るといいますか、遠くからすべてのことに目を配る雄ライオンのような感じがあると思います。そういった母性と父性の違いは意識して演じました。
僕はよく、演じる役柄に動物を重ねるのですが、序盤のスホは、家族が互いに肌を合わせて仲良く過ごすウサギ、現代のお父さんの雰囲気で演じています。一方、後半のスホは、上空から全体を見下ろすような、隅々まで目を配る鷲の姿をイメージしています。その両方の姿がスホにあってほしいと願っていました」
キム・ナムジュ「それでいえば、スヒョンは母親カンガルーですね。 子供は体の一部。失うと、体を切られたように痛み、心のバランスも崩してしまうようです」
チャウヌ「僕は熊。熊はおとなしい動物ですが、何かよくないことがあった時は、怖ろしい力を出して周りに脅威を与えます。ソンニュルも痛ましい出来事で心に傷を負い、荒んだ人生を選びます。普段は優しい青年ですが、怒らせると獰猛な爪を現す……なので、熊が思い浮かびました。危険な人物か? それは見て確かめてください(笑)」
イム・セミ「私がイメージするユリは、野良猫かなと思います。心の傷もあるけど、家庭的な温もりに接した時、限りなく愛嬌を見せる。そんな安らぎ、平穏さを望む人物ですが、視聴者の皆さんの目にどのように映るか、楽しみです」
●俳優Profile
キム・ナムジュ:1971年5月10日生まれ。『逆転の女王』『棚ぼたのあなた』『ミスティ~愛の真実~』などヒット作多数。
チャウヌ(ASTRO):1997年3月30日生まれ。音楽活動の一方で俳優としても活躍。主演作に『女神降臨』『ワンダフルデイズ』など。
キム・ガンウ:1978年7月11日生まれ。映画・ドラマ双方で活躍。主演ドラマに『工作都市 欲望のワルツ』『99億の女』など。
イム・セミ:1987年5月29日生まれ。『最悪の悪』『女神降臨』『ショッピング王ルイ』など、明るい役から悪役まで幅広い。
●『ワンダフルワールド』ストーリー
心理学教授で有名作家のウン・スヒョンは、ニュース記者の夫カン・スホとの間に愛息ゴヌをもうけ、完璧な日常を送っていた。だがある日、ゴヌがひき逃げされて人生が一変してしまう。絶望と憎悪に満ちたスヒョンは、裁判で無罪を勝ち取った犯人を自らの手で葬り、7年の実刑判決を受ける。
一方、一連の裁判を洗い直していたスホは、背後に大統領選挙への出馬を目論む政治家キム・ジュンの存在に気づく。キム議員はかつてスホが汚職事件を追い、左遷に追い込まれた因縁の相手だった。
時が経ち、出所したスヒョンは、ある事件に巻き込まれて家族を失った過去をもつ青年クォン・ソンニュルと出会う。同じ心の痛みを抱えるソンニュルを気に掛けるようになるスヒョン。だが、この出会いこそ運命の分かれ道だった。実はソンニュルには驚くべき秘密が隠されていて……。
●配信情報
『ワンダフルワールド』ディズニープラススターで独占配信中
演出:イ・スンヨン『トレーサー』『ボイス2〜112の奇跡』 脚本:キム・ジウン『なぜオ・スジェなのか』『嘘の嘘』
出演:キム・ナムジュ『ミスティ〜愛の真実〜』『棚ぼたのあなた』、チャウヌ(ASTRO)『ワンダフルデイズ』『女神降臨』、キム・ガンウ『工作都市~欲望のワルツ~』、イム・セミ『最悪の悪』『女神降臨』、パク・ヒョックォン『ヒップタッチの女王』『MIne』