須藤元気氏 〝完全無所属〟東京15区補選へ「自転車で金満政治に勝ってみせる」

須藤元気氏

元格闘家で参院議員の須藤元気氏が12日、いよいよ告示される衆院東京15区補欠選挙(28日投開票)に向け、本格的に動き始めた。政党交付金、政見放送なしの完全無所属。政党所属国会議員からは「マジでやれるのか」との声も聞かれる。須藤氏の〝素顔と本音〟に迫ったーー。

格闘技界で〝変幻自在のトリックスター〟として一時代を築き上げた須藤氏は、華麗に政界進出した後、参院議員の任期を待たず、地元・東京都江東区をよくするために立ち上がった。

最新著書「減税救国論」(幻冬舎)では「僕が政治家になろうと最初に思ったのは高校1年の夏、上野で警察に補導された時の出来事がきっかけだった」と告白している。

須藤氏は「自分の気持ちが荒んでいくのを学校や社会のせいにしてはいけない。学校や社会を変えるには、自分か政治家になるしかないって、そう思ったんです」と明かした。

〝政治家・須藤元気〟が掲げる政策の1つは「消費税を減税し、正規非正規格差を是正し、配偶者控除を大幅に引き上げるだけで、日本の低所得問題の多くは解決できる」と強く訴え続けている。

同補選で「女性の年収を100万円増やす『グングンピカピカチャリンチャリン戦略』」という政策は、女性有権者たちに向けての政策だが、こう説明した。

「日本人女性は優秀ですよね。仕事ではお世話になりっぱなしです。そんな女性たちにもっと働いて欲しいと頼むと、必ず言われるのが配偶者控除130万円の壁です。彼女らも稼ぎたい、だったら政府が作った壁を大幅に引き上げればいいんです。たとえば、300万円とかね。そうすれば、女性の収入が増え、人手不足も解消できます。そのうえ、結婚した方が税制メリットがあるので、結婚するカップルも増えるでしょう。ひいては、少子化対策にもなる一石三鳥の政策です」

〝短期決戦〟に賭ける熱量はほかの候補者たちに負けていない。しかし厳しい選挙戦が予想されている。

政党所属国会議員によると、政党からの推薦がない須藤氏が頼れる戦略は「江東区の無党派層に自身をよく知ってもらって支持を訴え続けることだ。これが勝利への道ではないか」と話す。どうか。

須藤氏は「選挙に金が掛かるなら、この国に庶民の未来は来ない。僕は自転車で、金満選挙に勝ってみせる。その姿を江東区だけでなく、全国の政治に絶望している皆さんの心に刻みこんでもらいたいです」と意気込みを語った。

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