小池百合子都知事が学歴詐称を否定 声明文掲載で大学への働きかけは言及せず

小池百合子氏

小池百合子都知事が12日、都庁で定例会見を開き、カイロ大学卒業を巡る学歴詐称騒動がぶり返していることに「卒業というファクトがある。大前提が違う」と改めて同大を卒業しているとしたが、声明文がSNSに掲載されたことでの自身の働きかけについては言及しなかった。

10日発売の「文芸春秋」で小池氏の側近だった元都民ファーストの会事務総長の小島敏郎氏が4年前の都知事選前に噴出した学歴詐称騒動時に裏工作をしていたことを告白。駐日エジプト大使館のフェイスブックにカイロ大学の声明文を小池氏側が作成していたという疑惑だ。

報道陣から文春報道を尋ねられた小池氏は「何度も申し上げているが、そもそも大前提が違う。卒業していないと言っておられるが、卒業し、大学が認めている。既に卒業証書と証明書をこの場でもお伝えしている。毎度、毎度、選挙のたびにこうした記事が出るのは残念なこと。卒業というファクトがある」と再燃した疑惑を否定した。

4年前に小池氏は「卒業証書を出しても疑念をつくられて、どう対応すべきかと思っていた」と周辺に相談していたことは認めたが、小島氏に声明文の作成を依頼したかについては「あまり鮮明に覚えていない」と回答した。

フェイスブックへの掲載をカイロ大や大使館側に働きかけしたかについては「声明文は大学当局の意思のもとで発出されている。主体はそちら(カイロ大)である、そして大使館であるということでございます」と大学側が卒業を認め、声明を出していることに尽きると繰り返した。

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