“ギャンブル依存症”で悲惨な事態を招いた水原一平容疑者――非難の声が相次ぐなか、敏腕記者が唯一フォローしたことは?

現地時間4月11日、米連邦検察局は大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)の元通訳・水原一平氏が銀行詐欺容疑で訴追されたと発表した。

2021年9月から違法なスポーツ賭博を始めた水原氏。徐々に損失は膨れ上がり、気づけば莫大な借金を抱えることに。それを返済するため、彼は大谷の銀行口座から賭博の胴元へ総額1600万ドル以上(約24億5000万円)を不正送金。大谷を装って銀行との電話でのやり取りをし、送金を依頼したこともあったという。

当初の報道では450万ドル(約6億8000万円)を盗んだと伝えられていたが、大きく上回る金額であったことが明るみになった。
無論、水原氏の行ないを厳しく咎める人でネット上は溢れ返った。そのなかで、米紙『New York Post』の敏腕記者ジョン・ヘイマン氏は、「みんなが殺そうとしている通訳のイッペイにこれをあげよう:彼は野球に賭けないという自制心を見せていたよ」と皮肉を込めながらも、水原氏を擁護した。

ギャンブル依存症に陥ったことで、大事件を引き起こした水原氏。厚い信頼を寄せてくれていたはずの大谷に嘘をついていただけでなく、彼のお金を盗むという目も当てられない行動をしながらも、最後まで野球に関する賭博にだけは手を出さなかったようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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