丸山知事、国スポ廃止に賛同 多額な費用を問題視「そもそも開催できない」 30年大会は現行通り

記者会見する丸山知事

 島根県の丸山達也知事は12日の定例会見で、全国知事会長の村井嘉浩宮城県知事が言及した国民スポーツ大会(旧国民体育大会)の廃止論を巡り、開催地の負担が大きいとして「今のまま3巡目に入るのであれば廃止するべきだ。(費用面から)そもそも開催できない」と述べた。

 丸山知事は国内の大会にもかかわらず、国際大会に近い基準を設け、施設整備に多額な費用を要している現状を問題視。審判や役員に費用がかかる点も指摘した。

 島根県は2030年に2巡目となる国スポの開催を控える。過去の他県の開催実績に基づき、開催準備を始めた18年~30年までの事業費を算出し、総事業費は235億~265億円程度になると試算。うち国の補助金は5億円程度にとどまる点に触れ「血の小便を出して何とかやっている状態だ」と主張。村井知事の発言については「思考力の足りない日本スポーツ協会に警鐘を鳴らしている善意だ」と述べた。

 一方、2巡目の30年の国スポについては「開催すると県が手を挙げ、今の仕組みの中でやる約束をした立場でもある」と述べ、現行通り行う考えを示した。

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