【皐月賞/追い切り診断】前哨戦Vの素質馬にまさかの辛口「B」評価 先を見据えた稽古に「ここで躓く危険性もはらんでいる」

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■ジャスティンミラノ/追い切り評価

【中間調整】母は英GI・ナンソープSの勝ち馬、父はキズナ。昨年11月の東京新馬戦で正攻法からそつなく抜け出し勝利。そこから3カ月ぶりに挑んだ共同通信杯は1戦1勝の身とあって朝日杯勝ち馬ジャンタルマンタル、ホープフルS5着のミスタージーティーらに人気で先行されていたが、実戦ではスローペースのなか2番手で折り合うと、上がり3Fを32秒6でまとめて先頭でゴールを駆け抜けた。

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その後はひと息入れ皐月賞に向かうのは当初からの予定通り。3月10日の坂路14-14を皮切りに坂路とCWを併用し丹念に乗り込まれている。1週前追いはCWで2頭を追う併せ馬。道中行きたがったのか若干力みが感じられたが、グイグイ追われたラストでは1F11秒1(一杯)とさすがの脚力を披露し最先着を果たしている。

【最終追い切り】輸送を控えたレース当週は息を整える程度。坂路単走で流された。緩いペースでも力まずにまとまりのあるフォームで登坂し、ラストは馬なりのまま重心を沈めて加速できていた。大きな跳びを支える体幹がしっかりしている、ブレの少ないフォームに好感。

【見解】ほぼ申し分のない調整過程だし、動きそのものも上々。ただし1週前で若干だけ重苦しさがあり、実際に時計も共同通信杯時と比較してCW5Fで1秒4遅かった。日曜追いなり最終追いなりで埋め合わせをしてくるかと思ったが、あくまで静に徹した調整に留まっている。それでもさすがの動きではあったが、やはり先=日本ダービーを見据えて手控えた感は否めない。能力やセンスはトップレベルなだけに流れひとつで戴冠の可能性はあるが、跳びが雄大なだけに初経験となる小回り多頭数のここで躓く危険性も孕んでいる。人気ほどの信頼は置きづらいか。

総合評価「B」

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