映画「君たちはどう生きるか」、中国人の感想は…

9日、中国のSNS・微博(ウェイボー)でスタジオジブリの映画「君たちはどう生きるか」の公式アカウントが中国ファンの感想を紹介した。

2024年4月9日、中国のSNS・微博(ウェイボー)でスタジオジブリの映画「君たちはどう生きるか」の公式アカウントが中国ファンの感想を紹介した。(本記事はネタバレを含みます)

同アカウントは「宮崎駿監督の物語は常に子どもの視点から登場人物を描き、巧みな映像と繊細な感情で最も癒やされる物語を語り、より多くの人々に自分の人生を勇敢に生きるよう励ましている」とし、続けて6人の映画の感想を掲載した。

1人目は、「宮崎監督の物語における『人間性』は、常に愛情深く希望に満ちた登場人物にある。そしてその登場人物は、女性や子どもであることが多い。これは一種の象徴化であるとも言えるが、実際に宮崎監督の映画を見た人々は、この象徴は物語の中で実に自然であり、ぎこちなさなどないことを知っている。そして『神聖な光』を備えた登場人物たちは単なる道具として存在するのではない。最終的に観客にその登場人物そのものを記憶させることができるのだ」と述べた。

2人目は、「映画『君たちはどう生きるか』は、母子愛の表現をさらなる次元に昇華させた。異世界で出会った眞人と若き日の母親は親子でありながら戦友であり、共に冒険し、暗闇に立ち向かい、困難を乗り越えた。この新しい母子関係は、私たちの母親がかつては愛らしい少女だったが、長年にわたってあなたのために大きく変わり、あなたを守り愛するために勇敢になったということに突然気づかされるだろう」と言及した。

3人目は、「宮崎監督が描く小さな精霊『ワラワラ』は、同じ見た目であっても、実際はそれぞれに形の違いや個性がある。また、細かい動きの一つ一つからも宮崎監督の観察力と生命への愛さえも感じられる」と述べた。

4人目は、「映画『君たちはどう生きるか』を見た後、これは83歳の高齢な宮崎監督が観客に贈る『別れの作品』にとどまらず、別れを大切にし、別れを学ぶことの重要性を教えてくれたのだと理解した」と述べた。

5人目は、「実は、初めて宮崎監督の『君たちはどう生きるか』を見た時、説教めいているのではないかと少し心配だった。確かに、彼はこの業界で最も説教をする資格のある人かもしれない。しかし見終わってみるとそんなことはなかった。非常に穏やかな語り口で、個人的な感情や視点の表現もあり、まるで時の川のほとりで一人静かに切なく水の流れを見つめるようなものだった」とつづった。

6人目は、「宮崎監督のアニメーションは無邪気さが反映され、子どもの視点から描かれている。常に形を変えるキャラクターは、子どもの頃の想像と同じで、幻想的で不規則だ。青サギがゆっくりと大きな赤い鼻をした老人に変わっていくのを見ると、とても親近感を覚える」と述べた。(翻訳・編集/岩田)

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