最高裁決定「苦しみ続く」 国の責任否定に原告団、福島原発

最高裁の決定を受け、記者会見する原告団長の伊東達也さん=12日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 東京電力福島第1原発事故で精神的苦痛を受けたとして、福島県いわき市の住民らが国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟で、国の賠償責任を否定した10日付の最高裁決定を受け、原告団長と弁護団らが12日、東京都内で記者会見し「福島県民の苦しみは長く続く。満腔の怒りを持って抗議する」と非難した。

 最高裁は先行する同種訴訟で国の責任を否定する判決を2022年に出しており、今回の決定もこれに沿った結論。原告団長の伊東達也さん(82)は「22年の判決には欠陥がある」とした上で「長く長く、県民は事故被害を克服するために苦しみ、悩み、努力を求められている」とした。

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